こんな日常が・月瀬様リクエスト ページ34
「凪。今度一緒に買い物に行くよ」
『へ?え、あ、私ですか?』
「あんたに決まってんだろ、準備しときな」
『は、はい!』
──とまあ半ば強引に決まった買い物。だがまあ、悪い気は、しない。だって与謝野女医とだし。
「オヤ、早かったね。待ったかィ?」
『い、いえいえ!』
ぶんぶんと勢いよく首を振ると、何故だか与謝野女医に笑われてしまった。
うう、と赤くなった顔をパーカーのフードで隠した。基本私の私服はパーカーである。おいそこの女子力皆無と云った奴黙れ撃つぞ。
「……うん、じゃあ最初はやっぱり服屋だね」
『エッ』
「前々から思ってたけど、アンタの私服と仕事着とのセンスに差ァあり過ぎじゃないのかい?」
『ヒエッ』
痛い処を突かれてしまった、何を隠そう仕事着は太宰さんが選んでくれたのだ。いやもう感謝感激雨あられです、おかげで殆どの人には私のふぁっしょんせんすはバレていません。
ちなみに私の私服を見た時の同級生の男子の一言は「男かよ!」だ。ぶち抜くぞコラ。
「はい着いた、……うん、凪はスタイルは善ンだからこういうのが似合う」
『高いー!高いんです与謝野女医ー!』
「はいはい、妾が奢ってやるからとっとと試着!」
『ヒエエ』
地獄の羞恥プレイ大会、今すぐ閉会しろ。
「うん、まあこれぐらいでいいかい」
『』
燃え尽きて真っ白な灰となった私にはもうどんな言葉も届かないんだ……!
「ホラ、ぼさっとしてんじゃないよ! じゃあ次は…………まあ、喫茶店で休もうか」
『行きます』
長い空白の時に与謝野女医が私の事を見ていていいように操られた気がするのは気の所為だ。
:::
『……与謝野女医って、何気に力持ちですよね……』
「そうかィ?」
その後も色々と買い物を済ました私達。両手が完全に塞がっている。与謝野女医の持ち物は私の1.5倍ぐらいだ。嘘だろ。
『……そういや与謝野女医。どうして急に買い物なんて云い出したんですか?』
「まァ、最近大きな事件ばっかりだったからね。特に凪は。……こういう息抜きもいいだろ?」
そう云って笑った与謝野女医は、とても美しい人だと、私は思う。
こんな日常が、私には一流の冒険譚よりも素晴らしい物だと、誰か判ってくれるだろうか。
(お土産買って来ましたよー!)
(僕此れで)
(さアさア先着順だよ! とっとと選びな!)
(豪快だねえ)
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とあるアニメーター - マジですか!!!ありがとうございます!お願いします! (2020年1月21日 21時) (レス) id: 6c92e05c62 (このIDを非表示/違反報告)
白夜の世界(プロフ) - とあるアニメーターさん» へえーいいですねえ!やらせて頂きますとも、何かかなり滅茶苦茶な展開になりそうですが……(笑)。 (2020年1月21日 18時) (レス) id: ad65672360 (このIDを非表示/違反報告)
とあるアニメーター - そうですか!良かったです!リクエストで、そうだ、番外編作っちゃおう!と思った今日この頃の第3段を記念して…。みたいな感じで、今日この頃シリーズで出てきた文ストキャラ達をたくさん出してほしいです!こちらも長めになって良いので、よろしければお願いします! (2020年1月21日 18時) (レス) id: 6c92e05c62 (このIDを非表示/違反報告)
白夜の世界(プロフ) - とあるアニメーターさん» ええ勿論!ちょっと遅くなるかもしれませんが番外編もとうとう三!……ひええマジかあ。 (2020年1月21日 17時) (レス) id: ad65672360 (このIDを非表示/違反報告)
とあるアニメーター - この番外編、続編行きますか? 続編作って頂けたら、またリクエストしたいです。 (2020年1月20日 21時) (レス) id: 6c92e05c62 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白夜の世界 | 作成日時:2019年7月6日 21時