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雨が168粒。 ページ35

うげ、と女子らしくない声が思わず出てしまった。



接吻された右頬を制服で拭いた。






「うげって何さ〜、然も拭いたりして。」


「女子らしくない声が出たのは謝りますが、他は謝りません。」


「名前ちゃんって結構キツイね。…って、左腫れてる。如何したの?」


「藤本にブタれました。」






痛そ〜、と云い乍ら湿布を救急箱から取り出し、貼ってくれた。若干冷たかった。




中也さんの方が痛いです、と云うと、えっ?!中也にブタれてるの?!、と驚かれた。






「訓練で。」


「彼女ブツとか……」


「仕事ですしね。私自身、仕事とプライベートは分けてるので何ら問題は有りません。」





まぁ、仕事場でいちゃついているのだが…。



仕方無い…!私だって仕事に集中したいのに、中也さんが抱き着いたり、接吻したりするものだから…!






「スッゴイ"デキル女"って感じだね。本当に中学生?」


「現役中学生です。」


「幹部補佐様は中学生。」


「私、"デキル女"なんで。」


「嫌味かな?」


「貴方も云いますよね?歴代最年少幹部殿。」





それを聞くと、太宰さんは顔を顰めて、当時の事は余り思い出したくないのだよ、と。






「ふふっ。判りましたよ。徐々戻りましょうか。如何成ってるか楽しみです。」


「同感だね。私の予想では、藤本を罵倒する生徒達を先生達が止めていると思うね。」


「同じくです。」






太宰さんは保健室の扉を開けると、どうぞ。アリス、と先に出るよう勧めた。私は、どうも。トランプの兵士さん、と云って外に出た。



トランプの兵士とか有りきたりじゃない?、との声は無視する。




先程迄居た理科準備室に近付くに連れて聞こえるのは、怒鳴り声、怒鳴り声、怒鳴り声。



怒鳴り声のオンパレードだ。






「修羅場感が…」


「入りたくないなぁ〜。此の侭二人で逃げる?」


「雷が倍落ちますね。」


「………仕方無い。入ろうか。」






意を決して、太宰さんが扉を開けた。私は太宰さんの後ろに立っている。



外套を握り、怯えた表情を作る。



中に居た全員が一斉に此方を見た。




最初に駆け寄ってくれるのは、矢っ張り中也さんで。大丈夫か!?、と凄い剣幕で尋ねられる。私は唯々、頷いた。




藤本を罵倒していたで有ろう生徒達も私に近寄って来た。




そして口々に、ごめん、と。




信じてあげられなくてごめん、と。

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ベベンべエエェェ - 何か自分が恥ずかしいデス… (2021年9月14日 21時) (レス) id: ce3d8a7ebf (このIDを非表示/違反報告)
ベベンべエエェェ - 私誰かが憎しんでる顔とか、絶望してる顔大好きなんですよね…何時の間にかドエスになってたり… (2021年9月14日 21時) (レス) id: ce3d8a7ebf (このIDを非表示/違反報告)
永眠(プロフ) - あの、すみません。この次の小説にパスワードが着いていて、書かれてある通りに打ったり、コメントでみたパスワードを書いたんですけど、開けなくて。どうしたらいいですか? (2020年7月8日 13時) (レス) id: b1f570929b (このIDを非表示/違反報告)
バンビ(プロフ) - 零魔さん» コメントありがとう!!そう言って頂けて、嬉しい限りです!ありがとうございます! (2018年3月16日 9時) (レス) id: fcb4695207 (このIDを非表示/違反報告)
零魔 - 凄い! (2018年3月15日 22時) (レス) id: 8e0c5fded6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:バンビ | 作成日時:2016年12月29日 14時

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