第196話『わかってない』 ページ47
引き続きXANXUSside
掴んでいるAの手に力を込め、睨む。
ザ「……自分が周りにどう思われてるか、今一度考え直せ」
そう言い、Aの上からどけばツンっと服を掴まれた。
「……心配かけて、ごめんなさい」
ザ「………俺に言ってどうする」
「…ザンザスさんも怒ってるから…、
心配してくれたんですよね……?」
誰が心配なんか、と言いたかった。
ただムカついただけだ。白蘭と恋人同士だったというコイツに。
俺のオモチャのくせしてなに白蘭のどカスに飼われてんだ、って。
「………私、ほとんど友達いたことなかったから……不謹慎ですけど、心配してくれて嬉しい」
そう言って泣き腫らした目を細めて笑ったA。
そいつの顔を見た瞬間、俺の体は動いた。
やっぱりコイツはわかってねぇ。
ドサッ
「……ザ、ザンザスさん?なんでまた押し倒す……っん、」
Aの小さい口にキスをして黙らせる。
ザ「……俺はテメェの"友達"になる気はねぇよ」
「…へ?なんでそんな酷いこと言うんです!?」
ザ「うるせぇ、
……テメェは黙って俺のモンになればいい」
____俺を映さない目なんていらねぇ。
もう一度キスをすれば真っ赤になったA。
「そ、そそそれって、どういう…!……ッ」
それだけ言ってバカは気を失った。
あ…?ふざけてんのか…?
ザ「…ッチ、起きろカスが」
Aの体を揺するが一向に起きる気配はない。
おそらく、マーモンのことと俺の行動でコイツの脳ミソはキャパを越えたんだろう。
ため息と舌打ち、イラつきが止まらないが気絶した女に手を出すほど俺も落ちぶれてはいない。
先程からずっと振動を続けているAのスマホの電源を切り、部屋を出れば電話をしている丞と目が合った。
丞「Aちゃ………ってザンザスだけかいな。Aちゃんは?」
ザ「……泣き疲れて寝てる」
ス「っ泣かしたのかァ!?」
ザ「んなわけねぇだろ、死ねカス」
このまま寝かすから入ってくんな、と告げドアを閉める。
あとはあのカス共がどうにかするだろう。
ベッドの上で眠るAの横に俺も寝転がり、Aのまぶたを撫でた。
くすぐったいのか、それとも変な夢でも見ているのか、へへ、と笑う女を抱き寄せ、
ザ「Sogni belli.……A」
俺も目を閉じた。
続く (更新停止中) お気に入り登録で更新通知を受け取ろう
←第195話『心配』
205人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「逆ハー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雪見大福(プロフ) - これからも無理せず頑張ってください! (11月11日 10時) (レス) @page47 id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - はじめまして!今日1から読み始め、XANXUSが大好きな私とても楽しく読ませて頂きました!これからも応援してます!! (2020年3月13日 3時) (レス) id: 7abe842fbe (このIDを非表示/違反報告)
くうはく(プロフ) - さのさん» うそおおお(;;)嬉しすぎます…!最高なんてもったいなきお言葉…!亀更新ですが頑張りますので見捨てないでくださいね(殴) (2020年1月24日 16時) (レス) id: ed0491e176 (このIDを非表示/違反報告)
さの - あまりにも最高すぎて毎日ずっと読み返してます!!!こんな素敵すぎる作品をありがとうございます(´ ゚ω゚`)!!!ほんとに大好きですありがとうございますめちゃめちゃ面白いしきゅんきゅんもするしとにかく最高です! (2020年1月22日 2時) (レス) id: 550c2ffe1e (このIDを非表示/違反報告)
くうはく(プロフ) - zzzさん» そのように言っていただけて本当に嬉しいです(;;)初代さん…!!zzzさんのためにどうにか絡ましてみたいと思います!!(*´-`*) (2020年1月18日 13時) (レス) id: 698353e71b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:くうはく | 作成日時:2019年12月25日 12時