並盛在住ですが黒曜生です 4【REBORN】

第173話『はい無視ですねぇ！！』 ページ24

骸がツナくんの部屋の窓から華麗なダイビングジャンプをぶちかましました。

私を持ったまま。

本当に心臓が飛び出るかと思った……。
怖すぎ…某有名なテーマパークのジェットコースターより怖い。

そのままスタスタと帰ろうとするので思わず「っ靴！」と叫べば玄関に入り私に靴を履かせた骸。

いや、姫か。シンデレラか私は！！




そして今。


無言のまま黒曜ランドに連れてこられ無言のまま抱きしめられている。

彼の表情を見ようとするも後ろから抱きつかれているため叶わず。先程の激おこ骸の逆鱗に触れないよう、されるがままになってはいるが……、



無言なのがむしろ怖い。

こう、いつもみたいに怒ってくれた方が気が楽というかなんというか………。

クローム達だって帰ってきた骸のただならぬ雰囲気を感じてか寝室に助けに来てくれる様子はない。



「…………む、骸さん」

六「……」



はい、無視ですね！！了解致しましたぁー！！




…………



「………ごめん」

六「……」

「……なんか最近骸のこと怒らせてばっかだね」



何が原因かは分からないことが多いが骸は最近怒ってばっかだ。
でもきっとそれは私のせいであって。

そろそろこんな私は呆れられてしまうのではないか、飽きて捨てられるのではないか。

そんな不安が私の心を渦巻く。



だったら………

どうせ、どうせ捨てられるんだったら、




「_______私達、距離置こっか」




言われる前に言うなんて
………私は本当に醜い女だ。


骸は優しいから言い出せないと思う。
1人になるのが嫌いな私のことをよく知ってるから……優しい彼からはきっと言い出せない。



私の声は確かに届いてるいるはず。
それでも何も言わない彼の顔を見ようと振り向こうとすればぎゅうっと力を強くされた。



「…ちょ、むく」

六「………僕のこと嫌いになりましたか？」

「……………へ？」

六「……だって距離置こうって……僕と一緒には居たくないってことでしょう」



弱々しい声で私の首筋に顔を埋める骸。

ちょっと待って、言ってる事が分からない。



「……私のこと嫌いなのは骸でしょ？」

六「……は？」

「……っいやだって、最近怒ってばっかだし迷惑かけてばっかだし……よく考えたら捨てられちゃうなぁ、って思う案件がたくさんある…んっ」



ボソボソと喋っていれば黙れ、というように後ろから顎を掴まれキスをされた。
なんで……？？

今の私はだらしなくポカーンとした顔をしていると思う。

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