Episode122 / 仲良くすること ページ23
3つほど多数決で揉めながら歩いていくと、暗い広い空間に出た。
私たち側と相手側の真ん中にリングのような場所があり、どうやら戦う感じらしい。
「先に4勝した方が勝ちだ。この勝負、受けるなら〇、受けないなら✕を押されよ!」
「こんなの全員〇に決まってんだろ…」
言い合うトンパという男とレオリオを横目に、〇6・✕0で採決が決まった。
1番手に戦うのは誰か、という所でトンパが真っ先に出ていった。
『すごい自信ありげだけど…』
気配にまで出るほど分かりやすく自信があるのだろうか。
ヒソカにびびってた割には強いかも?
その考えは一瞬にして消え去った。
相手の男が提案したのはデスマッチ。
開始の合図と同時にトンパは動いた。
「まいったァー!!!」
いやほんとに、このフロア全体が一瞬で静まり返った。
なにあのオッサン
「もしかして、まいった、って言ったの?」
「まさか。待った、の間違いだろ」
ゴンとクラピカ、レオリオが信じられないと言うふうに、ぽつりぽつりと会話を交わす。
いやでも…確かにまいった、って言ったよね
「まいった、オレの負けだ」
もう一度はっきり言い直したトンパはこちらに戻ってきた。
私達5人で4勝
『…できなくはないね』
誰にも聞こえない声で呟く。
レオリオとトンパが言い合いを始めてしまった。
『レーオーリーオ!言い合いしてても意味ないよ。私達は5人いるんだし大丈夫だって』
「Aの言う通りだ。それに…相手側には他にメリットがある。恐らくそれは…私たちの足止めの時間で刑期が短くなる、とかだろう。」
クラピカの言葉に幾らか落ち着きを取り戻した。
「ならオッチャンの判断は大正解だね」
キルが言うには、相手は軍人か庸平らしく、拷問される可能性があったとのこと。
キルや私ならともかく、トンパには相手を倒す実力がないから1番よかったかもしれない。
「さて、次は誰が行く?」
「オレが行くよ!」
ゴンが元気に手を挙げて出ていった。
相手は別に強そうな感じはしないから大丈夫だとは思うけど。
なんの勝負をするんだろ…
なんて思っていれば、どうやらローソクの日が先に消えた方が負けというルールらしい。
多数決でどちらがいいか選べと言われて、ゴンは単純に長い方を選んだ。
どっちを選んでも細工してあるんだろうなー。
なら、少しでも長い方がいいに決まってる。
ゴンは激しく燃えるローソクを利用して勝った。
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作者名:ろりお | 作成日時:2019年8月4日 10時