五条せんせぇの呪力うんま〜 〘呪術廻戦〙

今はまだ ページ31

(うぐぐ・・)



波に揉まれ、深く深くへと沈んでいく中、必死に抗うこてつ。



身体能力が高くとも、呪詛師によって意図的に作り出された水流の勢いは激しく、手足を自由に動かせない。






(くそう・・恋愛成就とか言うから期待したのに、なぁ・・)





こてつは、甚爾を思い浮かべた。



皆んなの無事が気になるが、体は海に沈んでいくばかり。














(・・・・・・とうじ・・・)








いわゆる走馬灯というのか、



思い出が蘇る。






初めて出会った日のこと、
　

皆んなで遊んだ日々。







最初は友人としての好きだったのが、



いつの間にか、甚爾を異性として意識し始めた琥鉄は、




気持ちをそれとなく伝えることもあったが、



まだ、甚爾との今の関係も心地よくて。






まだ、恋人になりたいなんて思いはなかった。









(とーじからしたら、ウチなんてまだ子供やろうし)







それでも今は良かった。












まだ良いんだ。







高望みなんてせえへん。










だから。





(・・・まだ、しにたくないーー・・・)













薄れゆく意識の中、そう願うと、





誰かが自分を抱えた。

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