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第3話「助けて…」夢主 ページ4

無事に敦くんから了解を得た私は、ゴキゲンにいつものように孤児院()からそう遠くない森でお気に入りの小説を読んでいた。
……その時、大きな男の人の手が私の口を塞ぐ。

「……!?」

慌てて必死に手を退けようと手を掴むが、ビクともしない。
どんどん、酸素が足りなくなっていって力が入らなくなっていく。
私を捕まえた男たちが、何やら私を売るだのなんなのと話しているのが耳に入ってきて、血の気が引いた。

……助けを、呼ばなくては。

本能的にそう悟った私は必死に声を出すが、この辺りに人などほとんどいない。
奇跡が起きなければ、私はこのままナニカをされるのだろう。

「〜〜!!!!!」
「ハッ……いくら声を出したってここには俺ら以外誰も_」

そう、筋肉の付いた男が言い、私のお腹を殴る。

私は反射的に、本能的にやっと使い慣れてきた異能を発動するが、近くに「守りたいと思う人」が居ないせいで本来の力が出ず、ほんの少し男のパンチの威力を相殺するに留まる。
「ほんの少し」しか相殺出来なかったが為に、私の腹部辺りの骨がバキバキバキ…と折れるのを途轍もない痛みで感じとる。

「ッッ〜〜〜〜!!!!!」
「居ねぇんだよぉ!!!!!」

酸欠で朦朧としているのに骨が折れた痛みで気を失う事が出来ない。
そんな状況の中で絶望が私を喰らいつくそうとした、その時の事である。

「さて……それはどうだろうか。」
「おいテメェ、クソ太宰。此奴を助ける理由なんてねぇんだから放っておくぞって言ったろ!?」
「けれど彼女が襲われてるのに先に気づいたのは中也だろう?私じゃないよ」

“太宰”さんと“中也”さんがそう言い、現れる。

「あ、あぁ!?誰だテメェ、ケガしたくなきゃどっか行っとけ_」
「…それは、君の方だと思うよ?君たちもそんな仕事をしているのなら聞いたことぐらいはあるだろう。…ポートマフィアの名を。」

ポートマフィア。
その単語に男たちは明らかに動揺を見せた。

第4話「救いの手」夢主→←第2話「ご機嫌」夢主


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設定タグ:文スト , 中島敦 , 夢小説   
作品ジャンル:アニメ
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業猫(プロフ) - ルナさん» コメントありがとうございます……修正しますので少々お待ちください;; (2020年6月4日 23時) (レス) id: 3f4322bc19 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - 名字を設定しても、(名字)のままなんですけど.... (2020年6月4日 23時) (レス) id: 63ee3bf45b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:業猫 | 作成日時:2019年5月20日 18時

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