第16話「推測」夢主 ページ17
太宰さんは憐みの言葉を向け、対照的に国木田さんは問い詰めていた。
敦くんは感情的になりながらも、それに答えている。
目の前で行われている、そんなやり取りを私は一人蚊帳の外で眺めていた。
「(敦くんに、虎……。間違いない……十中八九、“あの”敦くんだろう)」
孤児院で私が敦くんと関わるようになったのは、大きく分けて二つの理由が有った。
一つ目は既に、敦くんの異能が“普通の人間”……詰まり、異能を持たない人間には抑えきれないものになってきていた為、私が傍に居る事で被害を抑えようとしたこと。
二つ目は、人の温もりを、好意を知ることで自分で制御出来る様になる可能性が有ったこと。
だが、それは普通の……異能を持たない人には、只の自i殺行為だった為に、私が教育係に選ばれた。
表向きはそんな理由だった筈だが、実際は……同い年でその上普通に関われる私を、敦くんの友人にし、少しでも幸せにしたい、という院長先生の願いや希望もあったのだろうと今は思う。
国木田さんと探偵社に戻る途中、太宰さんからのメモを見せてもらい、完璧に確信する。
……間違い、ない。
「国木田さん、これは私と太宰さんの“異能”で十分です。」
何故なら、私は“白虎”の教育係だったのだから。
「だが……。」
何か言いたげな国木田さんを残し、私は指定された倉庫に向かったのだった__。
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尺の都合上、今回はここまでになります。
次回、原作一話完結(予定)です。
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業猫(プロフ) - ルナさん» コメントありがとうございます……修正しますので少々お待ちください;; (2020年6月4日 23時) (レス) id: 3f4322bc19 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - 名字を設定しても、(名字)のままなんですけど.... (2020年6月4日 23時) (レス) id: 63ee3bf45b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:業猫 | 作成日時:2019年5月20日 18時