鬼が十七匹 ページ18
「喧嘩の仕方も知らない連中がこの国をどんな未来に導くか楽しみだな」
「……高杉
それでもお前は幸せなのだぞ
世には貧しさゆえに文字も読めぬ者もいるのだ」
「流石は才覚だけで特別入門が許された神童は言うことが違う
お前ならあそこで立派な侍になれるさ」
「お家だのお国だのの為に働き死んでゆくそんな立派な侍にな」
そういうと高杉と呼ばれた男の子は立ち上がり、桂と呼ばれた男の子の隣を通り過ぎた
「悪いが俺はそんなつまんねェ
「ならばお前は一体どんな武士になりたいと言うのだ」
「高杉 お前はどこへ行こうと言うのだ」
「…さあな」
「そんなもん解ったら苦労しねェさ」
そういう高杉の前には十人ほどの男の子達が居た
「!!」
「高杉
ウチの弟が世話になったらしいな」
「下級武士の小倅の分際で身の程をわきまえろ
お前には先輩の特別授業が必要のようだ」
どうしよう…なんか修羅場になってきた
手助けした方がいいのかな
いや。でも、私戦えないしそもそも降りれないし…
だが高杉はそんな心配している私とは逆に近くにあった木の枝を拾い
「今度は少しはマシな稽古ができるんだろうな」
と、堂々とした様子で言った
すると、桂は慌てて止めに入る
「待て!!稽古上での遺恨を私闘ではらそうとはそれでも武士を目指すものか
それも多勢に無勢で…!!」
「桂か
丁度いい
特待生だかしらんがロクに金も納めん貧乏人と机を並べるのも我慢の限界がきていた所だ」
「まとめてたたんでしまえェ!!」
そういい相手は一気に襲いかかってきた
「見たかよ
桂」
「ここには侍なんていねェよ」
そう高杉が言うと私の横を何かが高速で通り過ぎ、高杉達と相手の間にドッと刺さった
「!!」
それは…
寝ているはずの銀時の刀だった
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作者名:ヘアリー | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/HAK/
作成日時:2019年2月22日 21時