「文スト」俺には貴方さえいれば…「男主」「中/原/中/也」

またきっと明日がくる.28 ページ28

　
　
　
「朝から疲れた………」



そう漏らしたのは首領さんの部屋に着いてのことだった…
ボソリと呟いたつもりだったが、俺の髪を弄っていたエリスちゃんに、聞かれていた…



「どうしたの?A。」



「……エリスちゃんは女性だもんな…


……俺はちゅうやさんが好きで……それは家族愛であり、恋愛感情で…
でも、いざ………その感情と向き合うと…
情けなくも、俺は怖じ気づくというか…受け入れられない……というか……」



「……Aは難しい恋をしてるのね…」



「人間って……みんなそうなのか…?
昔も……俺は結局…要に何も言えなかった…」



救えもしなかった……



「じゃあ、もういっそガツンと行けばいいじゃない。」



「当たって砕けろって言うしね…
……うん、無理だ……」



エリスちゃん男前……!!




「女々しいなぁ…
たかがキスでこんな悩むなんて……」



「いいじゃない。悩めば。


ところで、A。」



「はい?」




「昨日は沢山和服を着たじゃない。」



「………まぁ、うん」



半ば強引というより、ガッツリ無理矢理…



「だから今日は………」



あれ…ちょっと待て…何かスゲー嫌な予感がする。
と、エリスちゃんを目で追いかけると、何やら首領さんの机付近でゴソゴソと…



「コレを着てもらうわっ!!」





ヒラヒラのドレスきたぁーーーーー!?!?




「え、エリスちゃん………ちょっとまっ………
アッーーーーーー!!」





　





その叫び声は廊下まで響いたらしい…

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