百二十二話 ページ37
及川「そろそろ大丈夫?」
「うん…。ごめんね…」
お兄ちゃんは良かったと言って、深呼吸をした。
及川「で。どうして泣いてたの?」
私はまた泣きたいのを、グッと押させてゆっくり話した。
*
及川「へぇ…。帰ってきたんだ」
「ねぇ…。私どうすれば…」
及川「ちびちゃん達と暮らせばいいじゃん。それか俺のところ、戻ってきてもいいよ?」
日向達の所か…。
「でも私…」
及川「“誘拐されてない”んでしょ?」
「…うん」
そうだ。誘拐されてやっと解放された。
別に帰らなくても…。
及川「でもさ…?赤葦くんから聞いたよ?」
「何を…」
及川「赤葦くんを撃ったんだってね。A」
そうだった…。あの時撃ったんだ…。
でも…。
「だから何」
及川「だからさ、Aはもう…
立派な犯罪をおかした俺らの仲間だよ」
そっか…。
私はもう仲間なんだ…。
「お兄ちゃん…ごめん」
及川「え?どうして謝るの?」
「だ、だって私…お兄ちゃん達みたいに…悪い子になっちゃった…からさ」
お兄ちゃんはプッと笑った。
及川「え〜。そんなことないよ?ていうか…むしろもっと俺達のこと知ってよ」
お兄ちゃんは低い声でそういった。
「…うん。がんばる」
及川「ねぇ…Aはお母さんを見てどう思う?」
「え…?」
及川「いや〜?どう思ってるんだろうって」
お兄ちゃんは聞きたそうに聞いてきた。
「…あんなの私の知ってる、お母さんじゃない」
私は正直に言った。
及川「そっ」
「お兄ちゃんなら…どうすんの…」
試しにどうするか聞いてみた。
すると、お兄ちゃんはさっきより低い、怖い声でこう言った。
及川「俺?んー、俺だったら辛すぎて
殺しちゃうね」
「殺しちゃう…か…」
及川「お前が今手に、持ってる銃で殺しちゃえばいいよ。全て楽になるからさ」
鼻で笑いながらお兄ちゃんは言った。
お兄ちゃんが言う通り、片手にはいつの間に、銃を握っていた。
「……お兄ちゃんは、お母さんの叫び声聞いてて…。私の手で殺してくるから」
机に携帯を置くと、お兄ちゃんはわかったと言った。
簡単な事なのに気付けなかった。
今までの辛い思い、全部返してもらおうじゃん…。
260人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
慧 - ちょっとまてやっ!!とうもろこしって食い物なんか?← てかケンメァァァァァァ!! (2015年12月28日 20時) (レス) id: c0790d8092 (このIDを非表示/違反報告)
ダークエンジェル(プロフ) - 雨猫(漢)さん» 飲めないこともないですよねwwあー焼きとうもろこし食べたくなってきたwこれからも頑張ります!! (2015年12月25日 20時) (レス) id: 093a90d119 (このIDを非表示/違反報告)
雨猫(漢)(プロフ) - コーンポタージュに醤油ww私もやったことがあるので吹きましたw確かに焼きトウモロコシですwwwこれからも応援してます! (2015年12月25日 16時) (レス) id: 7f0e71d19e (このIDを非表示/違反報告)
ダークエンジェル(プロフ) - 排球の世界でしか生きられない((殴さん» え。マ、マジですか?!やべぇ…めんどくせぇ…←そのうち直しておきます!ありがとうございます!! (2015年12月24日 12時) (レス) id: 093a90d119 (このIDを非表示/違反報告)
ネコカノ@ムリゲーハパス - 「っ……悲しいだろうが…。」←…アーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。ヤ・ク・サ・ンオカンだ! ダークエンジェルさん、更新頑張って下さい! (2015年12月24日 9時) (レス) id: c1df8f5f05 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ダークエンジェル | 作者ホームページ:http://kurorikon
作成日時:2015年12月4日 18時