誘拐されました3【第三体育館組】

百八話 ページ23

父「そう言えば、こっちのページ面白かったぞ？」


「わ、スゴい。バレー部のページ？」


そのページを開くとお兄ちゃん達が楽しそうに写っていた。


だがしかしお兄ちゃんがいじめられてる写真ばかりだった。


「卒業アルバムだよね？」


父「あぁ」


「めっちゃお兄ちゃんいじめられてるのばっかだけど…」


父「その部活でとった写真らしいからありなんだよ」


「あ、そうなの」


すごいよこの写真。お兄ちゃんに投げたバレーボールがぶれてない。


て言うか、その写真ばっかり。


「あー、なるほど…。お兄ちゃんのさまざまな表情が楽しめるってわけか」


父「なるほどだろ。こんな顔出来るなら、芸能人になってほしいってときとぎ思う」


「女子はこんなお兄ちゃんの顔を見て興奮するのか」


父「ﾁｯ…イケメンとか羨ましっ」


「え、何いってるの父さん。今まで息子に嫉妬してたの？w」


私は笑いながら、その写真意外の写真を探した。


あ、岩ちゃんが逆にお兄ちゃんに投げられてるのもある。お兄ちゃん終わったな。


国見ちゃんのロッカーがキャラメルだらけで、ドアが閉まんなくなってる写真もある。こんなにある必要性ある？ww


…そういえば、国見ちゃんキャラメルいつも持ち歩いてるって言ってたもんね。


…ん？


何で知ってるんだ…？？


「……あっ！」


父「ど、どうした？」


「ごめん、お父さん。お見舞い何も持ってきてない…！！」


父「え？あぁ、大丈夫。そんなことか」


直球でここに来たからなぁ…。


父「て言うか、お前そろそろ帰った方がいいんじゃないか？」


「え？」


近くにあった時計を見るとまちがいなく、六時を指していた。


「え、もうこんな時間？！外真っ暗じゃん！」


カーテンを開けると暗闇しか視界に入ってこなかった。


「て言うか、何で父さんずっとカーテンあけてないの？！」


父「溶ける」


「いや、溶けないよ。ニートみたいな言い方しないでw …んじゃもう帰るね！バイバイ！」


父「あぁ。また会いにきてくれ」


「うん！」


私は急いで病院を出た。

百九話→←百七話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す