誘拐されました3【第三体育館組】

八十八話 ページ2

二口side


Aはゆっくり気を失った。


すると国見が口を開いた。


国見「二口さん。俺、この実験…いや、作戦やめた方がいいと思います」


二口「はぁ？」


いきなりなんだよ。もうこっちの自由じゃん。


二口「あいつらなら簡単に…」


国見「駄目です…。俺…


正直、目覚めた後のAを傷つけたくないんです…」


国見は何も考えてない奴だと思ってた。


二口「逆らうの？わかるよな。どうなるか」


俺は………を国見に構えた。


国見「なんで…？！何でそれを持って…！！」


二口「なんでだろうな。Aが持ってた」


国見「…っ」


国見は睨むような目で俺を見た。


二口「で。逆らう？」


国見「……ごめんなさい」


二口「わかればいいよ。一生お前は、薬作ってればいい」


俺は国見に笑った。


国見「…はいっ」


国見はうつむいて表情がわからなかった。


すると俺の下でモゾモゾ動いた。


「ん………ぅ…」


どうやら起きたらしく、顔を見ると頬が赤く染まっていた。


二口「A。わかるか？俺」


「……」


Aはぼーっと虚ろな目をして、何も言わない。


可愛い…。


国見「…」


「……れ………？」


二口「え？」





「だれ…？」


俺は愕然とした。


効果ありすぎじゃん。


二口「俺、二口。覚えてない？」


Aは俺をじーっと見つめると、思い出したかのように『あっ！』といった。


「……ニロちゃん！！」


Aは嬉しそうに俺のAを言った。


国見「二口さん。誤解されてないですか…？」


二口「は？」


国見は何いってるんだ…？


「ねぇ…。何で私の上に乗ってるの…？」


二口「あ、えーと…」


この時の俺はバカだった。


そして国見が言ったこともわかった。


「…は！ご、ごめん！！ニロちゃんは…


私のカレシさんだったね…！」


「「は？」」

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