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2つの涙 ページ30

〜貴方side〜


家に戻ってから止涙病の事を2人に話し、何日か様子を見てみる事にした。

その為、暫く外出を控える様にと、2人に何度も念を押された。


「それじゃあ、おやすみなさい。」

「おやすみ、妙」


自室へ戻り、直ぐに就寝した。
明日に治ってます様になんて、非現実的な願いをしながら───。





翌朝、案の定、大量の涙が出て来た。
枕元に置いておいたティッシュを、何枚か纏めて乱暴に取った。早く涙を拭かなければ、涙で布団を盛大に濡らしてしまいそうだったから───そんな有り得ない様な話が可能になる程だ。

朝起きた途端にこの量だ。寝ている間も出ている事だろうと思い、枕を触ってみたが、驚くべき事に、全く以て濡れていなかった。
如何やら、寝ている間は止まるらしい。

涙の量が少なくなったのを見計らい、涙止剤を取りに立った。
飲んだ瞬間、涙がみるみる引いていった。

涙止剤を飲んだのは、昨日家に帰ってすぐに1回、夕食の支度前に1回、そして、今ので3回目だ。

1回につき、継続時間は約2時間。
頻繁に飲んでは耐性がついてしまうと考え、新八達の了承を得て、回数を限定した。

よしっと気持ちを切り替え、台所へ向かった。
向かう途中で聞こえてくる鳥の声が、とても清々しい気持ちにさせてくれる。

先に茶の間の卓を拭こうと思い、布巾を手に茶の間へ向かった。
入った瞬間、何か置いてあるのが見えた。
近付いて見てみると、あの子達の置き手紙と、食べ物らしきものが目に入った。


《姉さん、調子はどうですか。
朝食作ったので、ゆっくり食べて下さいね。新八》

《今日は早目に出ます。
今はゆっくり休んで下さい。妙》


それを読んだ瞬間、涙が溢れてきた。
今の病気とは別に、最後に自ら涙を流したのはいつだっただろうか。

涙を拭い、誰も居ない茶の間にありがとう、と小さく呟き、朝食に手を伸ばした。


その時、拭った筈の…止まっている筈の涙は止まらなかった。

思い出は涸れない→←原因分からず



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設定タグ:銀魂 , 近藤勲   
作品ジャンル:アニメ
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アルナ(プロフ) - ハニーさん» 返信遅くなってすみません。こちらにもコメントありがとうございます!最近色々なアニメに目移りしておりますが、近藤さん愛だけは健在です! (2019年1月13日 21時) (レス) id: 75328b6a43 (このIDを非表示/違反報告)
ハニー - 近藤さん大好き(*≧∀≦*) (2018年11月11日 9時) (レス) id: f040ea1a18 (このIDを非表示/違反報告)
アルナ(プロフ) - 黒にゃんさん» 遅くなってしまい申し訳ありません。コメントありがとうございます。嬉しいお言葉ありがとうございます。私も同意見です笑 最近私情でなかなか書けないのですが、これからも見てやって頂けると幸いです。是非これからも、宜しくお願いします! (2018年9月8日 21時) (レス) id: 5f5aa2a205 (このIDを非表示/違反報告)
黒にゃん - いい話ですね。近藤さんには幸せになってほしいです! (2018年8月31日 7時) (レス) id: 77c8698518 (このIDを非表示/違反報告)
アルナ(プロフ) - 桜華さん» コメントありがとうございます。どの話を選んでも、和んで頂ける様に頑張ってます!これからも作者共々、宜しくお願いします!私も銀魂2観たいなー笑 (2018年8月21日 22時) (レス) id: 5f5aa2a205 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アルナ | 作成日時:2018年6月23日 16時

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