第4話 ページ6
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『え?なんて?つららになるの?』
「誰が上手いこと言えと」
『は?え?氷柱?なんで?てか、え?いや、ちょっと思ってたけど、師範て、え?』
「すげえ混乱してるぞ、大丈夫かこの子」
「お前なら気づいてると思ってた」
…いや、いやいやいや。そりゃね?炭治郎とか、善逸とか?作中でも育手は大体元柱の人だったけども、え?だってまさか、自分の師範が元柱だなんて思う?だって原作にない呼吸だぞ?え?
「今は空いとる氷柱の席…何れお前が埋めることになるだろう」
『待って、そりゃ最終選別も割と余裕かましてたけど、十二鬼月倒すか、鬼50匹も倒さなきゃいけないんでしょ?いや、無理だから。私じゃ無理だよ!』
「正親、大丈夫かお前の弟子」
「あぁ、こう見えてやる時はやる」
『話聞けよクソジジイ』
と、最早喧嘩のようになっていれば、鉄池さんが、ははは!と笑い声を上げた。
「なんだなんだ!随分明るくなったんだな、正親。弟子を亡くしてからもっと死んだように生きてると思っていたが…」
『え?』
「……もう用は済んだだろう。さっさと行け、三郎」
おう、邪魔したな。と返事をした鉄池さんが家を出てから、私は口を開いた。
『…師範、弟子亡くしてたの?』
「…お前を拾う前にな。同じ稀血を持つ娘だった」
『……そう、なんだ』
「もう、氷の呼吸を使えるのはお前だけだ、A。老い先短い爺を安心させてくれよ」
『…じゃあ柱にならないからずっと生きててよ』
「なんでそうなるんだ。頼んだぞ」
そして翌日。遂に、私は完全にこの家を離れる事になった。
「鎹鴉を通じていつでも連絡してこい」
『うん』
「儂はいつでもここに居る」
『…うん』
「…寂しくなったら、帰ってこい」
『…師範のが寂しがるでしょ』
「…お前、いつからそんなにも可愛げのない娘になった」
そんな軽口を叩きながら刀を持ち、鎹鴉を連れて歩き出す。
『……ねえ』
「む?」
『拾ってくれてありがとう、師範。この恩は一生忘れない。氷の呼吸も教えてくれてありがとう』
「…なんだ突然」
もし、もう二度と会うことがなくなってしまったら…。と考えたら沢山出てきた"ありがとう"。
『美味しいご飯作ってくれてありがとう。鬼から守ってくれてありがとう』
「……」
『鼾はうるさかったし、寝相もクソみたいだったけど、師範温かくて寝やすかった』
「おい」
『…じゃあね!行ってきます!』
「…ああ、気をつけてな」
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ヘル - WW (2021年5月22日 0時) (レス) id: 8a8dc3fa13 (このIDを非表示/違反報告)
氷華 - 第45話で絶対たまたまだけど名前出て一人で喜びの舞踊ってた→見られてた→\(^o^)/ (2020年7月20日 0時) (レス) id: 0b06ea8062 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - せりりんさん» コメントありがとうございます!嬉しいです(*^ ^*)更新頑張ります!! (2019年6月24日 18時) (レス) id: 17eabedad2 (このIDを非表示/違反報告)
せりりん(プロフ) - 感動しました!炭治郎流石って感じです! (2019年6月24日 17時) (レス) id: 60b1ee46a3 (このIDを非表示/違反報告)
せりりん(プロフ) - 凄いてんかいっすね! (2019年6月24日 17時) (レス) id: 60b1ee46a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たくあん | 作成日時:2019年6月12日 0時