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「はい、どうぞ」
三十分後、出来た料理を山崎さんの前に運んだは良いが……。
「どうしたんですか?」
「ああ、うん!何でもないよ!?」
冷や汗ダラダラ、入り口をチラチラ見ては青ざめている。
(ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい……!!
沖田隊長めっちゃ見てるゥゥゥウウ!!!)
「?」
入り口に何かあるのだろうか?
私も見てみたが、特に何も無い。何か扉微妙に開いてるのが気になるけど。
っていうか私、扉ちゃんと閉めたよね?何で開いてるんだろ。変なの。
(あの人Aちゃんが見た途端隠れたァァァアア!!どうしよう後で俺殺されるゥゥウ!!)
「山崎さん?冷めますよ?」
「あぁあ、うん!?じゃ、じゃあ、頂きます!」
ひきつった表情のまま山崎は私が作った料理――野菜うどんを口にする。
そして。
「うっま!!?」
目を点にした。その反応が余りに良いのでにやけてしまう。
「ふふふ。結構イケるでしょう?」
思いっきりドヤ顔をすると、山崎さんはこくこくと頷く。
「油使ってる筈なのにスッキリしてて、口に入れたら何かサッパリするし、あと体が温まる……!」
「そう言う薬草と香辛料入れたので。私、薬膳料理は得意なんです」
疲労回復、消化促進。今の彼には効果覿面の筈だ。
「Aちゃん料理も出来たのか〜」
「そういえば、真選組ではあんまり作ったことありませんもんね。私の料理食べたのは、隊士では山崎さんが二人目です」
山崎さんは首を傾げた。
「二人目……?一人目は?」
「副長です」
「え、いつ!?」
「私がここに入って間もない頃ですよ」
何しろ煙草は吸うわ、食べる物にはマヨネーズ大量にぶっかけるわで、見てられなくなって作ったのだが。
「マヨネーズを没収して食べさせたら、結構気に入ってくれたみたいで。今でも時々作ってあげてます」
マヨネーズかけた方が絶対うまいとかほざいてるけどね。そこはドクターストップをかけている。
「へ、へえー?(副長、今日こそ殺されますよ沖田隊長にィィイ!!)」
バタンッ!!
「!?」
凄まじい音に入り口を見れば、扉が閉まっていた。
…風で閉まったのかな?
(ふ、副長ォォオオ!!!)
〜その後〜
「Aの料理食ってたってどういうことだ土方コノヤロォォオオ!!!」
「何で知って――ぎゃぁぁあああ!!!」
「副長ォォオオ!!」
「ザキも死ねェェエ!!!」
「うぎゃぁぁああ!!!」
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茸筍 - でも、カッコいいわ (2021年7月11日 21時) (レス) id: ca7cb48629 (このIDを非表示/違反報告)
茸筍 - 吉沢亮に血染めの犬の餌投げつけるかw w w (2021年7月11日 21時) (レス) id: ca7cb48629 (このIDを非表示/違反報告)
霜夜華(プロフ) - さわさん» そこまで喜んでいただけて嬉しいです!(*^▽^*)続編も頑張ります!! (2017年5月29日 22時) (レス) id: 9126ee9e9d (このIDを非表示/違反報告)
さわ - やったァァァァァ!!w続編なんてすっっっごく嬉しいです(*-`ω´-)9 ヨッシャァ!!楽しみに更新待ってますね!(*´ω`*) (2017年5月29日 22時) (レス) id: e6f444c96b (このIDを非表示/違反報告)
霜夜華(プロフ) - mokamoiさん» い、いちばんですか!?(゜ロ゜;ノ)ノそんな、とても恐れ多い誉め言葉を頂けるなんて光栄です・・・!ありがとうございます!頑張ります! (2017年5月29日 5時) (レス) id: 9126ee9e9d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:霜夜華 | 作成日時:2017年5月12日 2時