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約束_39 ページ10

ピピーッ



笛の音が体育館に響く


計3試合6セットを戦った末に
結果は音駒の全勝である


でも、決して楽勝って訳じゃなかった


最後の3セットは全部デュースだったし
皆動き回ってヘトヘトになっている




「ぐぬぬ……」




ただ一人、烏野の10番を除いては




「はぁー、向こうのチビちゃん元気だな」


「おつかれ、クロ。うん、……とても、魅力的だね」


「あん?」




あんな風に、何かに夢中になれる人って少ないと思う
バレーが好きで好きで堪らないんだろうなってわかる


魅力的で、眩しい


これは研磨がいつもより積極的なのも頷けるなぁ




いいなぁ、少し、羨ましい




「……Aちゃん、無理してなぁい?」


「ん〜、無理はしてないかな。皆が烏野に釣られて熱くなってるの見るのは楽しいし、それに……」


「ん?あ、おい!」



片付けを始めた彼の元へ向かう



「ショーヨー君だっけ?わたしと同じくらいの身長なのによく跳んでたね」



あんなバレーをするこの子は、見ていて気持ちいいもんね



「え!ハイッ!イイエッ!」


「ははっ、それどっち?……勝手なお願いなんだけど、研磨とこれからも仲良くしてあげてほしいな」



研磨、いつにも増して
よく君のことを見てたみたいだからさ



「ハイッ!仲良くします!でも、試合じゃ負けません!!」


「うん。ありがとう。受けて立つよ」




わたしの自慢の仲間たちがね






会話もそこそこに片付けが終わり
そろそろ出発する時間となった


それぞれの想いを伝えあっていたのは
どうやらわたし達だけじゃなかったらしい


その証拠に山本は烏野の坊主君と
涙を流しながら固い握手を交わしているし


クロは向こうの主将さんとやけに恐い握手をしていた



「次”は”負けません」


「次”も”負けません」



ニコニコしながら握手してるのに
手からはギチギチと音が鳴ってるし、血管が浮き出てるし
なんかオーラが黒い



「ちょっと!恐いからやめなさい!」


「いって!!ちょっ、Aさん!?俺がせっかくカッコつけてたのに台無しじゃん!」


「いや恐いから!パワー無いくせに余裕ぶらないの!」


「ネタばらししないで!?恥ずかしいから!!」




全く、ウチの主将はカッコイイんだかダサいんだか……

はっ!それよりも……




「あ!潔ちゃん!今日はありがとうね!!」


「ううん、こちらこそ」


「もし良ければ、連絡先とか……」


「私も、言おうと思ってた」

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ピンス(プロフ) - とても面白いです!!続き楽しみにしてます! (3月10日 23時) (レス) @page6 id: a7fb103bed (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ama | 作成日時:2024年3月8日 17時

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