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第14Q ページ15

私は痛くもかゆくもなかった。


あ、れ?



恐る恐る目を開けると・・・、ボールは勢いよく壁にぶつかった後だった。



飛んできたボールを曲げることができるのは私の知っている限り、1人しかいない。






黒「怪我はないですか、Aさん」

『テツヤっ!』


私の前で、ふぅ、と息をつくテツヤ。


私は、慌てて、ありがとうっ!と言ったら


黒「い、いえ!当たり前のことをしたまでですから」


なぜか顔を赤くさせた。


そこに大輝がやって来て、「女が重いもん持ってんじゃねーよ」と荷物をヒョイッと持って行ってしまった。

相変わらず、力持ちだな・・・と感心する。



私はテツヤの手を取り、目を見て『ほんとうにありがとう』ともう一度言った。




そしたら、一瞬顔を顰めたのだ。



嫌な予感がして、手を見る。



『う、そ・・・?』



中指と薬指が内出血しているみたいに青紫色になっていた。


テツヤは慌ててそれを隠す。


黒「内緒にしていてください」


私のせいだ。
私のせいで、テツヤが突き指してしまった。



目の前が暗くなっていくような気がした。



私は、考えるより前に、テツヤの手を引いて、水場に行った。


『とりあえず、冷やしてて』


私は自分のハンカチを濡らして、テツヤに渡す。そして、カバンに入れてある救急ポーチをこっそり持ち出し、テーピングをした。


黒「すみません、僕としたことが、突き指なんて・・・」

申し訳なさそうに言うので、テーピングをする手に力が入ってしまった。



私は俯いたまま。


『テツヤは悪くないよ。

私を助けようとしてくれたんだから・・・』



最後が涙交じりで、声が震えていたのでテツヤが「大丈夫ですか?」と言ってきた。
それでより一層、惨めになっちゃって、声を殺して泣いた。


『ごめんね・・・テツヤ・・・っ』


すると、テツヤの手が頭に乗った。


黒「泣かないでください。僕は、Aさんが怪我した方がバスケができなくなるよりも嫌です。

右が使えない分、左を強化できますし

それにただの突き指です。」



『ただの!?下手したら大怪我だよ!そんな事言わないで!』



慰めてくれてたのに気がついたら声を上げていた。



『あ、、ご、ごめん・・・』




黒「いいえ。

心配してくれて、ありがとうございます」



テツヤは笑ってそう言った。


その笑顔が何故かすごく綺麗で、目に焼き付いて離れなかった。

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涸萌佳雨@Project KZ(プロフ) - のあさん» ありがとうございます!心配だった黒子君side、まさか良かったと言ってくれるとは思っておりませんでした。これからもよろしくお願いします。 (2019年8月22日 20時) (レス) id: 2d8366773d (このIDを非表示/違反報告)
のあ - とても面白いです!それに二人共自分の気持ちに気づきそうで気づかないっていうもどかしさがいいです!黒子くんsideもとても良かったです!更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2019年8月21日 21時) (レス) id: 58d0df364d (このIDを非表示/違反報告)
涸萌佳雨@Project KZ(プロフ) - きよりんさん» はい!まぁ、私も親にオタクと言われているので、お互い様でしょうwオタクで何が悪いっ! (2019年8月21日 19時) (レス) id: 2d8366773d (このIDを非表示/違反報告)
きよりん(プロフ) - 涸萌佳雨@Project KZさん» ありがとうございます。完全にオタクを発揮した結果だと思います(笑)更新、頑張って下さい、応援しています! (2019年8月21日 19時) (レス) id: 5f1549994e (このIDを非表示/違反報告)
涸萌佳雨@Project KZ(プロフ) - きよりんさん» 私も結構公式設定にはこだわるタイプなどで、こういう指摘は嬉しいです!黒バスではまだまだわからないことが沢山あるので、またなんかあったら気軽にコメントください。アニメ、映画、漫画、小説すべてに目を通しているなんて、尊敬します! (2019年8月21日 16時) (レス) id: 2d8366773d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:涸萌佳雨 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/amemoyiu722/  
作成日時:2019年7月15日 23時

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