第181Q ページ20
リ「大会前にパパから言われてたんだけど、」
TO終了後直ぐにリコ先輩が私の隣に座って、そう切り出した。
カゲトラさんが?
リ「火神君はキセキの世代と何ら遜色ないポテンシャルなのにそれを発揮できていない。
それは、火神君自身が無意識のうちにどこかで黒子君に頼っているところがあるからだって。」
ほぉ、確かにこれまでの試合、大我のポテンシャルに助けられたところはあるにはあるけれど、総評価で言えばテツヤの活躍の方が大きい。
無意識のうちにテツヤに頼っていて、本気を出せていない?ってことだろうか。そんなことって…ある、のかもしない。
今の大我は、まるで人が違うように見える。
もしかしたら、どこかテツヤに頼っていた弱い自分と戦ってきたのかもしれない。
そう思っていたからだろうか。
その後の試合で、大我が青峰と接戦を繰り広げているのを見て驚いたけれど、どこか腑に落ちたのは。
そして、青峰は強い相手を見て、更に闘志を燃やすタイプだ。
…なんだか、一瞬だけ、昔の青峰がオーバーラップした。
不思議な高揚感に見舞われ、落ち着かない。
なんだ、これ…?
第2Qは、大我と青峰の真っ向勝負状態となっていた。
ビリビリとしたコート内の空気圧がベンチにも直で伝わるほど、2人の勢いは凄かった。
青峰はもちろん、それについて行く大我も大概では無い。
今まで大我が青峰に食らいついていたようなプレーが、確実に同等になって、更には少しだけ彼が追い抜いたようにすら見えた。
青峰はきっと、全力じゃない。でもそれに等しい力でプレーしてる…?それに大我は食らいついている?
己が強すぎるが故に勝負を放棄された青峰が、バスケに楽しさを見いだせなくなって、全てが乱雑になって行くのが悲しかった。
バスケが好きで、楽しそうにバスケをしている青峰が、もう一度みたい。
もしかしたら、青峰が求める自分の全力を出せる相手は、大我なのかもしれない。
そしたら、そしたら私は…
インターバルになってすぐ、青峰が1人でどこかに行くのを見た。
控え室に移動しながら、さつきと目が合う。
彼女は穏やかな笑顔を見せた。
『監督…、私ちょっと出てきます!!!』
リ「ちょ、Aちゃん!?単独行動禁止…って、もういないじゃないの!」
いてもたってもいられなかった。
小「リコー、黒子もいないよー」
リ「どいつもこいつも!!!!」
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涸萌佳雨(プロフ) - ぱーぷる姫さん» コメントありがとうございます><落ちについては、もう既に決めているのですが、正直どっちも捨て難く、また迷い始めてます笑笑しっかり読んで考えてくださって感謝です!最後まで見届けてくださると嬉しいです^^/ (1月13日 2時) (レス) @page30 id: 2f583b5d8c (このIDを非表示/違反報告)
涸萌佳雨(プロフ) - 初心者です!さん» コメントありがとうございます!シリーズ1からいらっしゃいませ!楽しんでもらえているようで何よりです><ゆっくりですが更新進めておりますので、これからもよろしくお願い致します〇 (12月19日 14時) (レス) id: 2f583b5d8c (このIDを非表示/違反報告)
ぱーぷる姫(プロフ) - シーズン1から読んでいたら、青峰落ちもいいな!と思ってしまいます… (12月19日 13時) (レス) @page5 id: 4d7ac923b9 (このIDを非表示/違反報告)
初心者です! - シリーズ1から来てます!すっごく面白いです!これからも更新頑張ってください! (12月17日 15時) (レス) id: 4136f150ea (このIDを非表示/違反報告)
涸萌佳雨(プロフ) - あーちゃんさん» コメントありがとうございます!!応援の言葉励みになります;;これからもよろしくお願い致します>< (12月1日 10時) (レス) id: be90f7c2fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:涸萌佳雨 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/amemoyiu722/
作成日時:2023年1月13日 21時