ノスタルジア 時計じかけの摩天楼【名探偵コナン】

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『ではなぜ付いたのか…黒川氏が後ろから後頭部を殴られた時に右手で後頭部を抑えた…その時に小指に血がついたのでしょう。




振り返って犯人の方を向くと、再び殴られ、小指で左端の英大文字のキーボードを押しながらそのまま床にキーボードごと倒れた。つまり、あのキーボードを押したのは、黒川氏の意志ではないということです！










そして犯人が立ち去ったあと、黒川氏は最後の力を振り絞って目の前のキーボードを打った…かな文字のつもりでね』







目「かな文字！？じゃあ、黒川氏が打ったJUNのかな文字は…！ま、な、み…！」







『そう、家政婦の中澤真奈美さん、あなたです！』








真「冗談ですよね、探偵さん？証拠なんてないんですから！」









『証拠ならありますよ？あなたは犯行時…スリッパを脱いだんじゃないですか？フローリングの床でスリッパを履いていると音がしてしまい、背後から黒川氏に近付けないから…






そしてあなたは、知らない間に黒川氏の血を踏んでしまったんです！不自然に途切れた血の証拠物件Aがその証拠です！あなたは警察の事情聴取の時、遺体のそばには近寄らなかったとおっしゃっていましたが…』








目「あなたの足についた血痕を調べさせてもらってもいいですか？」







そう言われた真奈美さんは、諦めたかのようにポツリと話し始めた。





真「黒川は１年前、私の夫を殺したんです」





えっ！？と驚くみんな




黒川大介「じゃ、じゃああなたは、親父が心臓手術したあの患者の…？」





真「ええ、そうよ！黒川があの日酒に酔って手術して死んだあの患者の妻よ！ちょっと髪型と名前を変えただけで誰も気付かないなんて…あなた達にとってあの事件は記憶に残るほどのものじゃないってことね」





黒川氏を告訴するために病院関係者の証言を得ようとしたが、誰も協力してくれなかったらしい。



みんな黒川氏が怖かった、と




目「それでご主人の復讐を…」





真「今日が主人の命日なの…私は後悔してないわ！あの人の恨みを晴らせたんですから…あはははは！」





笑っているけど、彼女の目から涙がボロボロとこぼれ落ちる。






ご主人の死を悲しむように＿＿＿＿

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