東卍の白豹Part2

54話:破られた約束 ページ6

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雪は電話の向こうで泣く赤音を必死に宥めた

その間も、雪は頭の中がぐちゃぐちゃだった
自分よりも取り乱した赤音がいたから
かろうじて冷静さを保てた




『赤音さん、一旦電話切ろう？
そっちでやることが色々あるだろうし...
落ち着いてからでいいから教えて？ね？』


赤音「ごめんっ、ごめんネ...
私、年上なのに雪ちゃんに甘えてばっかで...
また、後で連絡するね...っ」




そして電話は切られた
雪は歩きながら考えを整理しようと頭を回した


『(青宗が...捕まった...
絶対黒龍に関わってたからだ...
前は8代目だったけど、いつの間にか9代目になっていた
9代目も悪い噂は絶えない

今の総長は...斑目獅音だったか？
私の1コ上のS62世代
近い内、お礼参りに行ってやる
まずはアイツらの本拠地突き止めてやる
黒龍の名を借りて強くなったと勘違いしてる
イキったガキを見つけるのは得意なんだよ
ってか、連絡が取れなくなった時点で乗り込んでれば
少しは違ったのかな？あぁ、やらないで後悔するのはやだな)


約束、破りやがって...ばか青宗』





取り敢えず青宗は2発殴ると決意した




そうして考え事をしている内に
S.S MOTORSの前まで来ていた


ガラス張りで店内がよく見えた
真一郎、ワカ、ベンケイの3人が居るのが見える

店に入らずにボーっとしてると
向こうがこちらに気付いたのか店から出てきた




若狭「おかえり、雪
...どうした？なんかあったか？」


いち早く雪の側に行き、おかえりと言ったワカが
雪の暗い顔に気付く

雪は“初代黒龍”のメンバーの顔を見た瞬間
ポロポロと涙を溢した




『...ｯ』

3人「！？」


声も出さずに、涙だけを流して
あまりにも静かに泣き出す雪に
真一郎とベンケイはオロオロしだして
ワカは雪を抱き締めて背中をぽんぽん叩いてやった



若狭「取り敢えず中入るか」

『ん...』






その後、青宗が捕まった事を話した雪は
3人に慰められた


ちなみに人前で泣くことは滅多にない雪は
以前、イザナが捕まった時に凄く泣いたそうです＿＿＿











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一虎side



その1週間後の事だった＿＿＿＿



ジュンペケ「よう、一虎ぁ」

一虎「ジュンペケ」




自分を金づるにしていた奴
自分の誕生日にボコってピアスを奪った奴が
大勢を引き連れて目の前に現れた

恐らく高校生もいるだろう






人は誰しもが裏切る

父も、母も、友達も＿＿＿＿

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