東卍の白豹Part2

86話:胸騒ぎ ページ41

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胸騒ぎがして酒が進まなかった

その胸騒ぎは雪が火事になった家に
飛び込んでいった時と同じもので＿＿＿


今思えば、この違和感を感じた時点で
帰っていれば、また何か違ったかもしれない




「あれ？ワカさん、全然呑んでないじゃないっスか」

若狭「おー、なンか進まないンだワ」

「そうなんスね、まぁお酒も程々にしないと
雪ちゃんに飽きられちゃいますよ？なーんて！」

若狭「うっせー、雪はオレがダル絡みしても
仕方ないなって顔してなんだかんだ側に居てくれンだよ
わざわざ酒のつまみ作ってくれるし
それがすっげぇ美味いの」

「え、お兄ちゃん大好きじゃないっスか！」

若狭「だろ？ゼッテェ雪はいい女になる
兄妹じゃなきゃオレが嫁に貰ってたワ
オレの目が黒い内は絶対嫁に行かせねぇ
ずっとオレの側に置いとく」

「「重っ...」」



全員の考えが一致する




若狭「だぁれが重いだ」

「流石、付き合ったら重い男ランキング2位の男！」


若狭「なぁに言ってンだ？
ん？あれ、真ちゃん？」



ふと、電話が鳴ってそれを見ると我らが総長の名前が
表示されていた

電話に出ると＿＿＿






真一郎「...ワカ、ごめん」

若狭「真ちゃん？」



電話越しに聞こえた真一郎の声は、聞いたことがないぐらいに
弱々しく、所々震えていて
今にも泣きそうな声をしていて只事じゃないとわかった

そして次の瞬間、真一郎の焦りがワカにも伝わる




真一郎「雪が＿＿＿＿ｯ」






店に強盗が入ってきて、オレを庇って雪が頭殴られて
意識不明の重体で...病院に運ばれた＿＿＿＿




電話越しに、真一郎が話した内容にワカは目を見開いた





若狭「...は？」




思わず携帯を落としてしまった

そのワカの様子に気付く元煌道連合のメンバー


ワカがこんなに表情を変えるのは
雪関係だけだった




「ワ、ワカさん？どうしたんスか？」


若狭「...わりぃ、オマエら
オレもう行くわ
金置いてくから後はオマエら好きに呑め」




「え！？ちょっ、ワカさん！？」

「雪ちゃんに何が！？ってか金多すぎだって！！」






明らかに多い金額をテーブルに叩きつけるようにして
ワカが居酒屋から出て行く


最初っから呑むつもりだったからバイクは家に置いてきた
タクシーを呼んで、急いで言われた病院へ向かった





病院に着くと、案内を聞いて手術室に向かった
病院の中なのに、走って向かった
　

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