81話:揶揄いと甘い香り2 ページ36
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今までそういう事に気付かなかったくせに
急に言われて驚く雪
真一郎「オレ、この匂い好きだ
ずっと気付かなかったとか、馬鹿だよな」
『!?ぇ、あ、すき...っ?』
耳元でそんな事を言われるから
カッと全身が熱くなって
いよいよキャパオーバーしそうになった雪
真一郎は、そんな大人しくなった雪に
ふっ、と笑いを零すと顔を離してやった
真一郎「...これに懲りたらもう揶揄うんじゃねぇぞ?
男っていつまで経っても馬鹿だからさ、期待するぞ?」
『...真一郎君ってずるい、平気でそういうコトする
(何が期待する、だっ!期待させようとしてンの
ソッチだろうが!!馬鹿馬鹿馬鹿っ!!
なんでモテないンだよ!!このたらしが!!)』
心の中でキレ散らかした
その後、大人しく真一郎の横でバイクをいじってるのを
見ていた雪
真一郎「...なぁ雪」
『なぁに?』
真一郎「万次郎、喜ぶかな?」
『真一郎君がバブ乗ってるの見て
バブにしか乗りたくないって言ってるぐらいだよ?
だから、総長なのに未だに原チャ___
きっと大喜びするよ』
真一郎「そうか」
真一郎は嬉しそうに笑った
雪は真一郎とバイクを見ながら聞く
『このバブあげちゃったら真一郎君は何に乗るの?』
真一郎「うーん、やっぱバブかな
オレの相棒みたいなモンだからさ
けどコイツは...総長やる万次郎に
オレが青春の全てを駆け抜けたコイツに乗って貰いたいって
ずっと思ってたから
黒龍を継ぐ事は叶わなかったけど
コイツだけは継いで欲しい」
『...いいね、真一郎君らしいや』
バイクとマイキー達の事を話す時の、この顔が愛しかった
報われない恋だったとしても、この胸の温かさは忘れない
そうして、何気ない話をしていたら___
真一郎「ふう、やっと完成した!
万次郎の誕生日プレゼント!」
『お疲れ様、真一郎君』
時刻は23時になる深夜だった
“日付が変わるまで”という言葉を守ってくれた
それから、一通り工具等を片付けてバイクの位置を変えると
真一郎が外に出ていこうとする
『真一郎君?こンな時間に何処行くの?コンビニ?』
真一郎「...ちょっと野暮用でな
先寝てていいぞ、戸締まりお願いできるか?」
『いいけど...早く帰ってきてよ?
裏口、一応閉めとくから鍵忘れないでね』
真一郎「こんな遅くまで付き合ってくれて
ありがとな」
真一郎は笑いながら雪の頭を撫でると
外に出ていった
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来羅(プロフ) - らっこ星人さん» コメントありがとうございます!続編はある程度話書いてから公開する予定です!もう暫くお待ち下さい! (2023年2月12日 16時) (レス) id: b52bee30b8 (このIDを非表示/違反報告)
らっこ星人(プロフ) - いつもこの作品を楽しみにしていて、楽しんで読ませてもらっています。これからも頑張ってください!ところで、続編がパスワード掛かっているのはある程度書いてから公開するということですか?そうでなければパスワードを教えてほしいです! (2023年2月12日 15時) (レス) @page49 id: 60908efb0f (このIDを非表示/違反報告)
鈴桜(元シオン)(プロフ) - マイキー、エマ〜〜二人とも、喧嘩しないでぇ……二人ともが、夢主を思ってるのはわかるよ… (2023年2月10日 21時) (レス) @page47 id: aaf368f7e9 (このIDを非表示/違反報告)
来羅(プロフ) - 鈴桜(元シオン)さん» 早く最初の世界での話を書きたいです!夢主はまだ暫く眠り姫状態ですね!多分続編行ってから目覚めます! (2023年2月9日 20時) (レス) @page45 id: b52bee30b8 (このIDを非表示/違反報告)
鈴桜(元シオン)(プロフ) - 来羅さん» 最初の世界観複雑ですね……夢主、早く眼を覚めて!!初代黒龍暴走してしまうよ。東卍も!! (2023年2月9日 17時) (レス) @page45 id: aaf368f7e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:来羅 | 作成日時:2023年1月29日 12時