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番外編 悪魔の言葉 ページ8

知ってるんだ。
君が天にいを好きな事。
でも、離したくない。
渡したくない。
「紡…、好きだよ…」
「…私もですよ…陸さん…」
嘘吐き。
いつも、ずるいんだ。
天にいって。
俺が欲しい物をいつも手にする。
でも、今回ばかりはあげないよ。
「紡…」
愛おしいこの存在を。
きっと君は、病気の俺にお情けで近くにいるだけだろうけど。
君の隣は、絶対に。
病気を利用してやる。
君にずっと側にいて欲しいから。
渡さない。
離さない。
君は…、俺だけの物。


「つむ…っ」

「ふふ、九条さんたら。」
「なっ…!?笑わないでよ。」
二人は幸せそうで。
俺の手は空を切った。
駄目だ、渡すもんか。
やらないぞ。
「紡!!」
無理矢理抱き締める。
渡すもんか。
離すもんか。
「陸さん…?」
二人とも同じ様な顔しちゃってさ。
辛そうな顔しちゃってさ。
「渡さないよ。いくら天にいでも。」
紡の手をひいて走った。
紡が息を弾ませながら、声を震わせながら言う。
「陸さんっ、私っ…、九条さんが……んっ!?」
無理矢理唇を重ねる。
言わせないよ。
絶対に。
小さな手が、胸板をどんどん叩く。
「陸さっ……んんぅ」
君は、俺だけの物…。
誰にも渡さない。
でも、心の底で考えてしまう自分がいた。
いっそ、離すことが出来たら楽なのにって。
だって、忘れられないんだ。
大好きな二人の辛そうな顔。
「おねが…っ、聞い…っ」
そう思っても苦しい口づけを続けた。
「紡」
離したくない。
「めっだよ。」
言わせないよ。
俺は、駄目だと思っているのに
「紡がいなくなったら誰が俺を支えてくれるの…?」
悪魔の言葉を口にする。
「陸さん…」
紡は、俺の事を抱き締め返した。
そして、決心したように俺の唇に触れた。

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櫻山 - チョーいい!!天君まじやばっ!!私、紡ちゃんになりたい笑 (2018年7月12日 13時) (レス) id: 0e1db8311b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あこ | 作成日時:2018年7月2日 6時

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