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『赤葦くんて思ってたより面白いんだね』
「そっちこそひどくない?」
あれ、思ったことを口にしただけなのにな。
最初は木兎さんをおさえるしっかりタイプだと思ってた。まあしっかりしてることには変わりはないんだけど。
『のり良くて話しやすいって意味で』
「ああ、良かった。
それを言うなら、鈴鳴もへらへらするタイプだと思ってたけど、思ってたよりずっと高校生だったね」
『それは喜んでいいの…?』
褒めてるのかよくわからない言葉選びなんだけど…とこぼせば、戸惑った俺が面白かったのかふふ、と笑みがこぼれた。
やっぱりわざとやってんのか赤葦くん。
『あ、そうだ。メールアドレス交換しない?』
「いいよ。木兎さんには教えないでおくね」
『聞かれたら別にいいけどね。そんなに危険人物だったんだ…』
「大丈夫だとは思うけど、木兎さんは裏表無いはっきりした人だから。また鈴鳴の触れられたくないところを無意識にえぐりかねないからね」
『その説はたいへんお騒がせしました…』
多分体育館でのことをまだ気にしていてくれているんだろう。そういうところが本当に優しい。
『でも俺も話せてよかったから。聞いてくれてありがとう』
「こちらこそ。話してくれてありがとう」
ペコリと会釈し合う。和やかな空気がなごれている。
と、突然聞こえてきた誰かが走ってくるような音。
__ッパァンッ!!
「あかーし!今から大富豪やるんだけどみんなもう寝ちゃって人足りないからやろうぜ!」
「木兎さん!寝ている人もいるんですからせめて走らないでください!」
騒がしく走ってきたと思ったら勢いよくドアを開けて赤葦くんを誘った木兎さん。
やっぱり、面倒見てるのは間違ってないかもしれない。
「あ、ずーなりもやる??」
やり取りを眺めていると俺に話が振られた。
よし、これ以上面倒になる前に帰ろう。
『あ、いえ、俺もう眠いんで寝ますね〜。じゃあ、赤葦くんまた明日』
「うん、おやすみ。ほら木兎さんももう寝ましょう」
えぇ〜…と駄々をこねる185センチの高校生を横目に、烏野部屋へと戻っていった。
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ちょっと短かったですね
読み直してたら誤字とか修正したい場所あったので編集しまくってます
何度も通知させてすみません…
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あなくま(プロフ) - あっびーさん» ありがとうございます!気まぐれ更新ではありますが頑張ります!澤村さん直してきますすみません (7月3日 6時) (レス) id: 995ed5925a (このIDを非表示/違反報告)
あっびー - コメン卜失礼します!話とてもおもしろかったです!がんばってください!あと澤村が沢村になっていました (7月2日 15時) (レス) @page5 id: 9335c42a96 (このIDを非表示/違反報告)
あなくま(プロフ) - 怜央さん» ほんとですね…教えていただきありがとうございます!実は前にも消えちゃってたのでまた同じようなことがあるかもしれません…気をつけます! (2022年10月14日 20時) (レス) id: 995ed5925a (このIDを非表示/違反報告)
怜央(プロフ) - コメント失礼します!36話が消えちゃってますよ〜! (2022年10月14日 20時) (レス) id: 8acdf4d0f3 (このIDを非表示/違反報告)
あなくま(プロフ) - ありがとうございます!できるだけ早く更新できるように頑張ります! (2022年10月13日 16時) (レス) id: 995ed5925a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あなくま | 作成日時:2022年9月24日 14時