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「う〜…さみぃ…」
『ほんとだよ、11月ってこんなに寒かったっけ…』
11月末、あたりはもうとっくに暗くなり、部活終わりの俺たちは早足で帰路についていた。
鼻をズッとすする元也にきたねぇ、としかめっ面をする臣。
『風邪引くなよ、引いても移すなよ』
「なんかAが聖臣みたいなこと言ってる！」
「そもそも引くな、マスクしろ」
冷たい！と半泣きになりながらもしっかりとマスクをするあたり、元也らしいなぁと思う。
ぶらぶらと歩道を歩いて、横断歩道に差し掛かる。
すると点滅して、パッと信号が変わった。
「あ、赤になっちゃった」
『待つかぁ…、…？』
なんとなく周りを見回すと、視界に写った6,7歳ぐらいの子供と電話をしている母親。
子供はぶぅーん、と言いながら飛行機のおもちゃで遊んでいる。
まさか、飛び出すなんてないよな。
頭にそんな考えが浮かぶ。時々そんなことを思うときがあるけど、今まで何もなかったから大丈夫だろうと思っていた。
だけどその瞬間、子供はバッと走り出し、道路に飛び出した。
『っ！！？ばっ…』
ばっかやろう。そう叫びそうだったけど、それよりも先に反射的に体が動く。
まさか誰も飛び出すなんて思っていない、動けたのは自分だけだった。
ここは交通量の多い道路だ。そんな中に飛び出したら…
きゃああ、と母親らしき人の声が聞こえる。
何してんだ親なんだろ、目を離すなよ。
右から車が迫っているのがわかる。でももう戻れない。
どんっとその子供の体を手加減なしに押してやる。
飛び出したのは自分の体。
おいおいおい、まじか。
スローモーションのように車が突っ込んでくる。
元也と臣がなにか叫んでる、と思う。
やば、怖ぇ。
ぶつかる、と思った瞬間、体にものすごい衝撃が伝わった。
気づけば目の前に広がるのはアスファルト。
痛いなんて程度じゃないぐらいの激痛に襲われた。
声は出ないし、何なら音もない気がする。
いってぇな、なんで意識あるんだよいっそ飛ばせよ俺。
こんな時こそ何故か思考は巡るようで、危機感のないことがぽんぽん浮かんできた。
そうだ、あの子供はどうなった。
大丈夫だったかな。元也と臣に怒られそうだな。
その考えと意識はしだいに、遠くから聞こえてきたサイレンにかき消されていった。
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あなくま(プロフ) - あっびーさん» ありがとうございます！気まぐれ更新ではありますが頑張ります！澤村さん直してきますすみません (7月3日 6時) (
レス) id: 995ed5925a (このIDを非表示/違反報告)
あっびー - コメン卜失礼します！話とてもおもしろかったです！がんばってください！あと澤村が沢村になっていました (7月2日 15時) (レス) @page5 id: 9335c42a96 (このIDを非表示/違反報告)
あなくま(プロフ) - 怜央さん» ほんとですね…教えていただきありがとうございます！実は前にも消えちゃってたのでまた同じようなことがあるかもしれません…気をつけます！ (2022年10月14日 20時) (レス) id: 995ed5925a (このIDを非表示/違反報告)
怜央(プロフ) - コメント失礼します！36話が消えちゃってますよ〜！ (2022年10月14日 20時) (レス) id: 8acdf4d0f3 (このIDを非表示/違反報告)
あなくま(プロフ) - ありがとうございます！できるだけ早く更新できるように頑張ります！ (2022年10月13日 16時) (レス) id: 995ed5925a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あなくま | 作成日時：2022年9月24日 14時
