89話 ページ41
.
「まぁ、そんな事なので行ってきますね」
「う、うん…………気を付けてね」
イデアくんと別れて廊下へ出ると、お揃いのロシアン帽を被って該当を翻す片割れの後ろ姿が見えた。
「フェーヂャ!」
「
フェーヂャは私に気が付くと頬を緩める。
1週間振りに見るフェーヂャは元気そうだ。
「今回はゴーゴリくんはいらっしゃらないのですね」
「ええ、彼は今任務遂行中でして。ぼくだけで来てしまいました」
所で、と彼は続けた。
「そんなに急いで、何方へ行こうとしていたんですか?」
「少し友人と賭けをしていまして。チェスをしに行く所でしたよ」
「そうでしたか」
ぼくも着いて行ってもよろしいですか?
その問いを断ることは無く、首を縦に振った。
拒否権など無い、そんな台詞を言われているようだった。
「………………それで、何でそいつも着いてやがんだ?」
サバナクローへ着くと、私を待っていたラギーくんがレオナさんの部屋へ案内してくれた。
入室すると、ベッドで寛いでいたレオナさんは眉を顰めた。
「何でって、…兄が居ましたので?」
「初めまして。兄のフョードルです」
「…うわー、噂通りそっくりッスね」
ええ、そうなんです。
「…………チッ。とっとと始めようじゃねぇか」
「少しいいですか?」
「フェーヂャ?」
「ぼくもAと久し振りに一戦交えたいものですから」
…………。
「わかりました、ではレオナさんの次に」
「違いますよ」
「え?」
「は?」
「ぼくは貴女のその賭けに参加したいのです」
…………どう云うことだ?
レオナさんを見ると、同じように「コイツ何言ってんだ」と言うような顔をしている。
「Aと彼の連携
「賭けはどうするのですか?」
「貴女達が勝てば商品は彼に、ぼくが勝てば商品はAに差し上げましょう」
詰まるところ、
私とレオナさんVSフェーヂャ。
私達が勝てばパフェはレオナさんに渡されて、
フェーヂャが勝てばパフェは私へと讓渡をされる。
そういうことだった。
563人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アババババ - 80話の最後のフロイド君の発言で草生えました! (2022年11月19日 23時) (レス) @page32 id: 222bdc0355 (このIDを非表示/違反報告)
あ〜ちゃん(プロフ) - 猫さん» 承認しました!こちらこそよろしくお願いします! (2020年7月23日 21時) (レス) id: 9c71528097 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - あ〜ちゃんさん.......私も好物なので有り難いです......!ぜひ御願いします! (2020年7月23日 21時) (レス) id: fc34ad99ff (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - あ〜ちゃんさん» 柘榴です!よろしくお願いします! (2020年7月23日 18時) (レス) id: f20993b4a3 (このIDを非表示/違反報告)
あ〜ちゃん(プロフ) - 猫さん» OKです!ありがとうございます!! (2020年7月23日 13時) (レス) id: 9c71528097 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あ〜ちゃん x他1人 | 作成日時:2020年6月29日 0時