33余所見 ページ39
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「ムー」
....禰豆子はなんでこんなに可愛いんだろうか。
尊い。
「はぁ〜可愛い〜」と言いながら禰豆子を撫でていると、炭治郎が真剣な顔をした。
「よし、それじゃあ本題に入ろう」
「え?」
「だって、幸、何か悩み事があるんだろ?」
驚いた。
それと同時に感動した。
相談なんてしようと思ってはいなかったけど、俺が悩んでいたことを、炭治郎は一瞬で見抜いていたのか。
あ〜、コイツモテるだろうな〜。......自分で言ってて悲しくなってきた。
「前回はああ言ったけど、流石に相談してきてる人、ましてや俺を頼ってくれてる人に対してあんな言い方失礼だった。
だから、あくまで俺の考えとして受け取ってくれるなら、相談にもキチンとのれるかなって」
「た、炭治郎....!!」
やだ惚れちゃう。
カナヲが惚れる理由も分かる気がしてきた。.....自分で言ってて悲しくなってきた。
「実はな、かくかくしかじかなんだ」
「それじゃ伝わらないから真面目に言ってくれないか」
「すみません」
と、いうことでキチンと話しました。
師範の異変と、カナヲとの...せ、接吻の事。あとは、前に話したのと同じ内容。
話終えると、炭治郎は苦笑いをした。
「幸も大変だな」
「分かってくれたか」
炭治郎までもが同情するということは、俺、結構ヤバい状態なんですかね。
「まず、はっきりさせたいんだが、幸は美琴さんのことをどう思ってるんだ?」
「ん〜...まぁ、良い友達?みたいな..?」
「なら、答えは出てるじゃないか」
「いや、そうなんだけどねぇ...?」
俺は少し言葉を濁らせる。
「じゃあ、どうなんだ?」
「いや、なんかさ、『都合の良い女でもいいよ』って...」
「....あー」
どうやら、俺の言いたい事を理解してくれたよう。
───『都合の良い女』。その言葉を聞かされると、とてつもなく断りづらい。
しかも、それは明らかにこっち側が有利な条件。
わざわざ文通をしたり、無理にお出かけをしたりなど、そういうのは無くても良いという、割り切った関係。
それでもいいと言うのに断るということは、自分の事をよほど嫌いなのかと考える女性もいる。
いや、おそらく美琴さんはそんな人ではないけど、どっちにしたってヘタレな俺には無理難題なのだ。
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天の川(プロフ) - 5回目以上の読み返し。はぁ…最高すぎるわ…てか主さん主さん!カナヲは僕の嫁ですよ!!(真剣)(笑) (2022年2月28日 13時) (レス) id: 2d6957fece (このIDを非表示/違反報告)
ゆいな(プロフ) - うわあカナヲちゃん好きなので最高です!! (2020年8月14日 18時) (レス) id: ec54d11116 (このIDを非表示/違反報告)
レイン - 遅くなりましたが完結おめでとうございます!!幸くんの最後の台詞にやられました!幸くん、男前やん。もうものすごいにやにやしてましたw気持ち悪いぐらいにwお疲れ様です! (2020年5月28日 12時) (レス) id: 05e6c43b69 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃんちゃんこ - お疲れ様です!別垢見つけたら絶対に作品見ます!! (2020年4月28日 17時) (レス) id: cf6601d86b (このIDを非表示/違反報告)
かたつむり。(?)(プロフ) - 宙さん» 暖かいコメント、ありがとうございます‥‥。叩かれる覚悟で言ったのに、そんな優しい言葉をかけてくださり、本当にありがとうございます‥‥!涙出ます‥‥! (2020年4月27日 22時) (レス) id: 40246c291e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かたつむり。(?) | 作成日時:2019年12月22日 8時