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13話 ページ13

You,side




盗聴器の情報によると、組織の中で公安に情報を売った男に警備をつけるようだった。




俺はまだ、次のターゲットが決まっていなかった。




だから、




そいつを殺ることにした。




俺は国際指名手配されている為、この件は公安だけでなくFBIも加わるようだった。




なら、彼も来るのだろうか。




俺をあと一歩のところで取り逃がした、




赤井秀一も。









in America




俺はあの日も、またターゲットを定め殺した。




そのターゲットは、FBIにもマークされており、近くにFBIがいた。




アメリカでの生活に飽きてきていた俺にとっては好都合だった。




FBIの目をくぐり抜け、ターゲットを殺ることに成功した俺は、現場に証拠が無いことを確認し、その場を去った。




が、しかし、




「おい。」




現場から少し離れた路地裏で、声を掛けられた。




振り向くと、狙撃銃を持った赤井秀一が立っていた。




「なんですか?」




俺は口元に笑みを浮かべながら答えた。




「君、少し同行願いたい。」




「何故です?」




「最近ここらで " killer " が頻繁に犯行を重ねていてな。」




「へぇ、それで何故僕が?」




「その現場が、ちょうど君が出てきた所なんだ。」




「なるほど、僕が " killer " だと?」




「あぁ。」




赤井秀一




その名前はすでにアメリカでも知っていた。




FBIきっての切れ者だと。




「申し訳ありませんが、それは出来かねます。」




「ほぅ、何故だ?」




「僕を捕まえたいのなら、証拠を示してくださいよ。」




「それは君が " killer " と認めたと受け取って良いんだな?」




「ご自由にどうぞ。」




「いいだろう。証拠を持ってまた会いに行くさ。」




「ええ、楽しみに待ってますよ?」









証拠が無ければ手は出せない。




それは今も同じだ。




そして明後日の為に、俺は銃を磨いた。









Next...

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作者名:Autumn | 作成日時:2019年6月16日 22時

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