E組一の問題児 (ページ8)

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タコが出ていった後、クラスメイトたちと一緒に校庭へ出た。

殆どの人が校庭の端っこでタコを見てたけどら私は校舎の壁に背中を預けるようにして朝礼台やゴールをどかすタコを見てた。

｢イリーナ先生。プロの殺し屋として伺いますが｣

タコがくるりと体の向きを変えて金髪の美人に話しかけた。
イリーナ先生っていうのか。

｢…なによいきなり。｣

｢あなたはいつも仕事する時…用意するプランは1つですか？｣

タコは問いかける。

｢…いいえ。本命のプランなんて思った通り行く事の方が少ないわ。不測の事態に備えて…予備のプランをより綿密に作っておくのが暗殺の基本よ。｣

イリーナ先生は次は必ず殺すって言っていたが、タコが無理ですねと切り捨てていた。

｢では次に烏間先生。｣

タコはまたくるりと体の向きを変えた。
烏間さん、私が休んでる間に"烏間先生"になったんだ…

｢ナイフ術を生徒に教える時…重要なのは第一撃だけですか？｣

タコは問いかける。

｢…第一撃はもちろん最重要だが、次の動きも大切だ。強敵相手では第一撃は高確率でかわされる。その後の第二撃、第三撃を…いかに高精度で繰り出すかが勝敗を分ける。｣

先生達の話を聞いて

｢結局何が言いたいんだよ！｣

クラスメイトから声が上がった。

タコは続ける。

｢先生方のおっしゃるように、自信を持てる次の手があるから自信に満ちた暗殺者になれる。大して君たちはどうでしょう。｣

くるくるくるくる

話しながらタコは自ら回転し始めた。

何するの…？

｢｢俺等には暗殺があるからそれでいいや｣…と考えて勉強の目標を低くしている。｣

くるくるくるくるくる

タコの回転がコマ見たくなってきた…

｢それは…劣等感の原因から目を背けているだけです。｣

ゴオオオオオオオ

タコを中心に竜巻ができた。

｢もし先生がこの教室から逃げ去ったら？もし他の殺し屋が先に先生を殺したら？｣

タコはそんな危うい君達に先生からの警告ですと言った。

『第2の刃を持たざる者は…暗殺者を名乗る資格なし！！』

竜巻が止みタコは続ける。

｢…校庭に雑草や凸凹が多かったのでね、少し手入れしておきました。｣

砂埃が落ち着き視界が開けた。
使えなくは無さそうな具合に荒れ果ててた校庭はとても綺麗になっていた。

クラスメイトは皆驚いている。