【HQ】ある日、好感度が見えるようになった。

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合宿当日。

合宿イベントは2回に分けてあり、今回は1回目。


影山と日向は遅刻してくるんだよなぁ、と思いながら、烏野高校のみんなを迎えに外へと出る。



烏野高校のマネージャーを見ると、本当に3人いた。


『研磨、あの子は？』

研磨「……もう1人のプレイヤー。」


どうやら、同じデータに主人公が2人入ってしまったらしい。

あのゲームに対戦プレイなんてあったっけ？と思いながらも、その子に話しかける。


『こんにちは、初めまして。私、佐々木Aです。』

「……あぁ、もう1人の。言われなくてもわかります。ステータス出てるんで。」

『え、あ、そうなんだ。……ほんとだ。』


彼女の頭の上には春風シオリ、とだけ書かれていた。

その子は、他の人たちには笑顔で接していたが、どうやら私にだけ敵意を出しているようだった。


『まぁ、そうだよね。敵みたいなものだし。』

研磨「おれ、あの子苦手。」

『そうなの？あの子かわいいじゃん。ってか、ステータスってどうやって見るの？』

研磨「え、知らなかったの？スキル解放されてない？」

『あ、本当だ！』


レベルが上がったことにより、1つ目のスキルが使えるようになっていた。

キャラクターのステータスが見れるようになる。


『これで研磨のこと見ても良い？』

研磨「え、恥ずかしいから、嫌だ……」

『あっ、そっか……』


ステータスはいわば個人情報みたいなもの。身長や体重、誕生日、その人の性格や好きなもの、さらには住所までわかってしまう。






『……なんか、スキルあんまり使いたくないかも』

研磨「え、自分でデバフかけるの？」

『デバフ？』

研磨「いや、Aがいいなら良いんだけど。」

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