【HQ】ある日、好感度が見えるようになった。

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春高予選が始まった。



順調に試合に勝ち進んで行く。



私はこの先の展開を知っている。どのチームに勝って、どのチームに負けるのか。





でも、みんなの真剣な表情を見ると、こっちまでドキッとしてしまった。





今日は準々決勝で勝ったため、全国行きまではあと一勝だ。





ふと、気になって山口くんにLINEを送る。




烏野高校も、どうやら決勝まで駒を進めたらしい。




研磨「A、この先は全国行きがかかってるイベントで、みんなの好感度が下がりやすいイベントでもあるから気をつけてね。」

『下がりやすい？』

研磨「うん、緊張とかストレスとかで好感度が下がりやすくなってるんだよ。あと、そろそろ新しいスキルが解放される頃だけど、確かめてみて？」



研磨に言われるがままホーム画面を開くと、二つ目のスキルが解放されていた。


説明を読んで頭を傾げる。


『スキル、応援？……キャラクターに励ましの言葉をかけることによって、そのキャラクターの本来の力が発揮されるようになる。……つまり、どういうこと？』

研磨「Aに応援されることによって、キャラクターの力が100%全力が出せるってこと。キャラクター自体が強くなるわけじゃないけど、練習でやってたことをいつも通りやれる、みたいな感じ。」



これなら、使っても問題なさそうだとホッとする。


私がこのスキルを使うことで未来が変わることはなさそうだ。





夜久「おい。2人とも帰るぞー？」

『夜久さん、明日も、頑張ってください！』

夜久「お、おうなんだ急に……。でも、ありがとな！絶対みんなで全国行こうな！」


ニコッと笑った夜久さんを見て、嬉しくなる。


私のスキルでみんなの調子が良くなるのなら、いくらでも使って見せようじゃないか。




研磨「MP切らしてゲームオーバーだけは勘弁してね。」

『うっ、気をつけます……』

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