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夜の病院 ページ3

·








「死亡届」という言葉に、喉の奥が詰まるのがわかった。


暗がりの中、カリカリと硬い音を立てて書いたじいちゃんの名前は、今までで一番達筆に書けた気がする。






「うん、必要な書類はこれで全部ね」


『……お世話になりました』






じいちゃんの担当だった看護師の女性に最後の一枚を手渡し、ようやく書類の記入に目処がついた。



……これが終われば、あとは供養だけだ。


最後くらい穏やかな形で荼毘に付してあげたいと願っているのは、きっと隣で鼻をすする悠仁も一緒だろう。






「本当に大丈夫?」


『……はい。いつまでもめそめそしてたら、祖父に怒られてしまうので』






私は自分に言い聞かせるよう、はにかむ様に笑顔を見せる。


強がっていないと今にも涙が溢れてきてしまいそうで、私にはこの静けさが耐えられなかったから。



そんな私を見て呆れたのだろう。ナースステーションのカウンターの下で、悠仁が私の手を何も言わずに握ってくれた。


私の小さな手とは違う、無骨で大きな手が指先を包み込む。

傷付いた心には優しすぎるくらい、悠仁の手は温かかった。






「姉ちゃんのことは、じいちゃんに代わって俺がしっかり守るんで。だから後は笑って、こんがり焼きます」


「それは頼もしいけど、言い方っ」






悠仁の言葉を聞いてどこか安心したのか、看護師さんはくすりと笑い声をもらした。


本当に、頼もしい弟だよ。悠仁は。

私なんかよりずっとしっかりしていて、周りがよく見えている。


なんで姉弟なのに、こんなに性格が違うんだろうね。


そう改まって弟の存在を考えるのは、もちろん今日が初めてのことではなかった。






『……よし。書類の提出も終わった事だし、今日はそろそろ家に帰ろう。悠仁は家着く前に、夕飯何が食べたいか考えて……』







________カツン






私の言葉を遮るかのように、どこからか聞こえてきた足音。


それは私達二人と一定の距離感を保つように、離れたところでピタリと止まった。






「……虎杖悠仁だな。呪術高専の伏黒だ、少し話がしたい」







·

不安→←じいちゃん



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いか焼き - 好きです!!! 最高すぎます、、、応援してます!今から2を読んできます!楽しみすぎる…! (2022年7月4日 2時) (レス) @page50 id: 5bb1efd8a4 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - 宿儺の声が頭の中で聞こえたらワイある意味死んでう( ´ཫ`)って思いながら見ました←めっちゃ面白いです!!応援してます( ˃ ˂ ) (2022年1月25日 0時) (レス) @page31 id: dce21dc0b1 (このIDを非表示/違反報告)
古椎エゴ(プロフ) - Tomorrowさん» ご指摘ありがとうございます。変換ミスしていたみたいです!知らせていただき助かりました! (2022年1月24日 17時) (レス) id: c3c7b307dc (このIDを非表示/違反報告)
Tomorrow(プロフ) - コメント失礼します。とても面白くて何度も読み返してます!ところでなんですけど、祥子ではなく硝子だった気がします!間違えてたら申し訳ないです! (2022年1月24日 17時) (レス) @page30 id: 81fe567fc7 (このIDを非表示/違反報告)
ミーコ(プロフ) - 面白いです!宿儺推しなのでこの話はとても好きです!がんばって書いてくださいね!応援しています! (2022年1月23日 23時) (レス) id: b974f3c01e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2022年1月22日 17時

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