036 黒尾 赤葦side ページ40
木兎さんと風呂上がりに会うと、汗を流した意味がなくなるので避けて歩いていたら斎さんに会いました。
昼間は、なかなか話す機会がないので屋上に移動しました。
それにしても、こうやって近くで見るとすごく綺麗だ。うっすらと筋肉のついた色白の体。湯上がりだからなのか赤く染まっている頬。夜空に溶けるような青い髪。空をその間写したような藍色の瞳。綺麗な輪郭。切れ長の目と長い睫毛。整った眉。
「京治くん大丈夫?」
変態みたいになってた。
「どうしたんです?あんなところで」
「ああ、木兎くんに京治くんの場所聞かれてね。」
お疲れ様です。
俺が心の中で頭を下げていると、あぁと小さく声を出して
「京治くん。音駒高校の黒尾って知ってる?」
黒尾さん?
「えぇ、まぁ。合宿で毎年合ってますし」
「どんな感じ?」
どんな感じって難しいな。良いことを言わないといけないと考えると尚更。
「ああ、ごめんね。悪口でもいいよ。第一印象とかも」
「第一印象はただひたすらに胡散臭いでした。普段は、木兎さんと一緒にふざけてますし、悪戯もされるので迷惑と言えば、そうですね。最近は、孤爪。あぁ、音駒のセッターです。がよくいじられてます。」
あははと苦笑いを浮かべる斎さん。
「でも、誰よりも仲間思いのいい人だと思います。」
「そっか。」
斎さんは、目を細め微かに笑った。妖艶な雰囲気をかもし出すその姿は絵から飛び出したようだった。
懐かしんでいるようにも見えた。黒尾さんの知り合いなら俺に聞かずとも直接会えば。
「もうすぐ、消灯です。戻りましょうか」
「僕はもう少し風に当たってるね。」
「はい。」
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浜花乃 - 面白かったです!文才ないって言ってましたけど、私より断然ありますよ!それに、上手だなと思います!私もですけど、更新頑張ってください! (2020年2月15日 20時) (レス) id: effc3ac0ee (このIDを非表示/違反報告)
皇海 宙(プロフ) - 不思議な感じがします、続きが気になります!更新頑張ってくださいo(`・д・´)o (2020年2月2日 15時) (レス) id: 38af579ced (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミカゲ | 作成日時:2020年1月30日 16時