▼あ……、今行くよ! ページ30
【ベディヴィエールルート】
ベディ
『A、ちょっと宜しいでしょうか。』
A
『え…?』
振り返ると、教室からひょっこりとクラスメイトのベディが顔をのぞかせていた。
A
(せ、先輩達は……いない。)
気を遣わせまいとしたのか、先輩達はすでに階段へと向かってしまったようだ。
ベディ
『……すみません、なにか用事がありましたでしょうか?』
A
『ううん、ない。…どうしたの?』
ベディ
『……………。』
とりあえず中へと促され、教室に入り空いている席に腰掛ける。
A
『それでどうしたの?』
ベディ
『実は………。』
何故か呼び出した本人が恥ずかしそうにしている。
あー…、女子にしか見えない可愛さ……。
ベディ
『放課後に…、教えて欲しい範囲があるのです。』
A
『なんだ、別にいいよ。』
ベディ
『そうですよね……え?』
何故かきょとんとしているベディ。
断られると思ってたのかな?
ベディ
『てっきりランスロット卿とガウェイン卿に先約をされていたと思っていたので…!……ありがとうございます、A。』
A
『あー、あれはさっき言われてた荷物を持ってもらっちゃっただけで……。』
そうでしたか、とベディは嬉しそうに微笑む。
ベディ
『では本日の放課後、この教室が空いているそうですから、ここでお待ちしてます。』
A
『うん、分かった!』
in講義室F
ベディ
『ここらへんがよく分からなくて……。』
A
『私もそこ一回じゃ分からなかった!』
放課後、約束通り集まった私達は教科書を広げながら勉強を始めていた。
ベディ
『ふむ、なるほど……。』
A
『スラスラ解けてきたね!』
しばらく教えているうちに、ベディも理解したようだ。
人に教えると自分も勉強できるから、一石二鳥で……
ベディ
『A、次の問題は……』
A
『え、どこ……っ!?』
ふにっ……
ベディ
『………………。』
A
『…………………。』
近すぎたのが悪かったのか、タイミングが悪かったのか、はたまた両方か。
……かすかに、お互いの唇が触れ合っていた。
ベディ
『……もっ、申し訳ありませんっっ!!!』
A
『だっ、大丈夫だよ!事故だし事故!!』
あわてふためくベディ。
対して私は何故か冷静。
ベディ
『こっ、こんな………』
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てでん - 今更かもしれませんが……どちゃくそ面白かったです (2020年11月15日 0時) (レス) id: 210a21a08c (このIDを非表示/違反報告)
ラブさん - 孔明リリィとイチャコラ(健全) (2020年4月4日 13時) (レス) id: 794297709b (このIDを非表示/違反報告)
味噌汁 - ちょっとピンクな展開からギャグになるのが堪らなくおもしろいですッ!!!!!! (2019年12月18日 16時) (レス) id: 6a1031d99d (このIDを非表示/違反報告)
クレハ(プロフ) - とても今さら感がありますが…金平糖は南蛮貿易の時に入ってきたお菓子ですよ〜… (2019年6月2日 11時) (レス) id: de682292c0 (このIDを非表示/違反報告)
第一村人 - お疲れ様です!一気読みしたのですがとても素敵なお話で魅入りました!欲を言ってしまえば続編期待してます! (2018年6月24日 1時) (レス) id: 2f2b87b930 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:九曜桜(クヨウザクラ) | 作成日時:2017年12月28日 13時