▼私も行きます!2 ページ29
ランスロット
『……本日は、貴方が私を独り占めだというのに、彼女達に目をとられてはいられません。』
A
『ばっ……!』
やめてそこで微笑むな湖の騎士ーー!!
心臓がっ…、保たないからっ……!
ランスロット
『少しは意識していただけたようで満足です。…からかい過ぎましたね、席へ移動しましょう。さ、お手を。』
A
『あ、ふぁい…………。』
凍えるような視線を送ってくる女子生徒達から逃げるように、図書室の奥の席で向かい合って座る。
ランスロット
『それで、本日はどこをお教えすればいいですか?』
A
『あ、ここがよく分からなくて……。』
教科書をめくって、わからない箇所を尋ねていく。
ランスロット
『…そうです、そこをそうして……。』
ランスロット
『ここは、この問題文の……。』
その度に先輩は、的確にわかりやすく教えてくれる。
おお、これはいけるぞ……!?
A
『だ、だんだん解けるようになってきた!』
ランスロット
『飲み込みが早いですね。私はもう少し面倒を見たいのですが…。』ボソッ
A
『え、なんか言いました?』
ランスロット
『ああ、いえ何も。』
そう言ってランスロット先輩は顔を背けた。
もうすぐで沈みそうな夕日が先輩の横顔を照らしている。
A
(本当になんでも出来るんだなぁ…。)
どこか遠くを見つめている寂しげ表情に、目が離せなくなる。
ランスロット
『……A??私の顔になにか?』
A
『ふぁっ!?違っ、何もついてない…し。』
なんか、変に意識しちゃって馬鹿みたいっ…!
ランスロット
『この課題は終わったようですね。では、今日はお終いにしましょうか。』
A
『あ、うん…。今日はありがとう先輩。』
ランスロット
『Aのお役に立てたならそれでいいんですよ。さ、暗くならないうちに帰りましょう。家までお送りします。』
A
『え、そこまでしてもらわなくて大丈夫デス!今日は先輩に教えてもらっちゃったし…!』
してもらってばかりは良くないと、カバンを持つと……
ランスロット
『……では、お礼を頂くことにします。それでよろしいでしょう?』
A
『え、何言って……わっ。』
腕を引かれ、口元がノートで隠される。
そして、先輩と私の唇が重なった。
ランスロット
『ん……頂きました。』ニヤリ
A
(↑絶句)
しばらくは自分で勉強した。
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てでん - 今更かもしれませんが……どちゃくそ面白かったです (2020年11月15日 0時) (レス) id: 210a21a08c (このIDを非表示/違反報告)
ラブさん - 孔明リリィとイチャコラ(健全) (2020年4月4日 13時) (レス) id: 794297709b (このIDを非表示/違反報告)
味噌汁 - ちょっとピンクな展開からギャグになるのが堪らなくおもしろいですッ!!!!!! (2019年12月18日 16時) (レス) id: 6a1031d99d (このIDを非表示/違反報告)
クレハ(プロフ) - とても今さら感がありますが…金平糖は南蛮貿易の時に入ってきたお菓子ですよ〜… (2019年6月2日 11時) (レス) id: de682292c0 (このIDを非表示/違反報告)
第一村人 - お疲れ様です!一気読みしたのですがとても素敵なお話で魅入りました!欲を言ってしまえば続編期待してます! (2018年6月24日 1時) (レス) id: 2f2b87b930 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:九曜桜(クヨウザクラ) | 作成日時:2017年12月28日 13時