花と夢と現実と 2 ページ23
何も見えない。
何も感じられない…。
今までの『夢』とはまた違う。
真っ暗で、ひんやりと冷たい場所にいる。
A
『真っ暗だね。』
マーリン
『そう、………真っ暗だ。キミは本当にこんな戦場にいたいのかい?』
マーリンは悲しそうな瞳でまた私を見つめる。
A
『真っ暗なら、灯りをつけなきゃ。』
???
『そう、灯りをつけなければ。』
A
『灯りはどこに?』
???
『君が呼べばいつでもそこに。』
マーリン
『あぁ、あ……。』
真っ暗な空間に、ヒビが入る。
隙間から、光が漏れ出してくる。
そして。
空が、割れた。
マーリン
『やあ、A!私以外の夢魔に誘惑されるとは人気者だね!』
A
『あんまりマーリンも嬉しくないんだけどな…。』
眩しいほどの光と共に。
裂け目から、彼が舞い降りる。
そう、かの花の魔術師が。
マーリン
『……さて、よくも私に化けてくれたね!モノマネ版権料はきっかりいただくよ?』
夢魔
『Aaaaa……!!!!』
彼の片手に握られているのは、杖ともう1つ。
マーリン
『あまつさえ私のマイロードを闇に落とそうとは…。見上げた度胸だ。』
星の、聖剣。
マーリン
『さあ、マイロード。君の帰る場所は何処だい?』
A
『うん、帰ろう!……カルデアに!!』
マーリン
『よし、じゃあ………』
夢のように片付けよう。
inカルデア管制室
ダヴィンチ
『で、仮眠をとっていたAちゃんに良くないモノが近づいていると気付いたキミは、お得意の監視カメラ映像偽造。彼女の夢の中に飛び込んで助けて来た訳……と。』
マーリン
『いやぁ、大事になる前に片付けるつもりだったんだけどなぁ……。』
A
『なんか……、本当……ご迷惑を……お、おかけしたみたいで………。』
現在、カルデアの管制室にてスタッフ、ダヴィンチちゃん、その他諸々のサーヴァントの皆さんのまえで正座をさせられております。
やばい、賢王様とかの視線が痛い。
マシュとかとくにヤバイ。
冷汗が止まんな…
マーリン
『とにかく私のお陰で彼女は無事だっただろう?こうして夢の中に助けにいけるのは私しかいないだろうしね??』
A
『そりゃ、助けに来てくれたのは良かったけどさ……!!?』
ダヴィンチ
『はい、二人は後ほど個別にお話だよ。』スバッ
夢では活躍出来ても、現実では全く役に立たない花の魔術師であった。
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てでん - 今更かもしれませんが……どちゃくそ面白かったです (2020年11月15日 0時) (レス) id: 210a21a08c (このIDを非表示/違反報告)
ラブさん - 孔明リリィとイチャコラ(健全) (2020年4月4日 13時) (レス) id: 794297709b (このIDを非表示/違反報告)
味噌汁 - ちょっとピンクな展開からギャグになるのが堪らなくおもしろいですッ!!!!!! (2019年12月18日 16時) (レス) id: 6a1031d99d (このIDを非表示/違反報告)
クレハ(プロフ) - とても今さら感がありますが…金平糖は南蛮貿易の時に入ってきたお菓子ですよ〜… (2019年6月2日 11時) (レス) id: de682292c0 (このIDを非表示/違反報告)
第一村人 - お疲れ様です!一気読みしたのですがとても素敵なお話で魅入りました!欲を言ってしまえば続編期待してます! (2018年6月24日 1時) (レス) id: 2f2b87b930 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:九曜桜(クヨウザクラ) | 作成日時:2017年12月28日 13時