君にハートにロックオン!2 ページ16
バレンタインリクエスト
【???】
1つの、赤い箱を手に走っている。
A
『ロビンのヤツと味は同じだし、美味しく出来てるはず!』
ある、曲がり角で立ち止まる。
人気は無い。
話し声もしない。
ただそこに何かが『いる』という感覚。
A
『ちょっといいかな、岩窟王。』
エドモン・ダンテス
『………俺を呼んだな。』
コツコツと靴裏で自分の影を叩けば、文字通り、『影』から見守ってくれている私の共犯者が姿を現す。
A
『はいコレ!ハッピーバレンタイン!!』
エドモン・ダンテス
『チョコレートだな、有難く頂こう。』
しかし彼は私から包みを受け取ると、すぐに封を解き、手に取ったチョコレートを口に咥えた。
A
『た、食べないの?』
エドモン・ダンテス
『生憎今は煙草が吸いたい気分なんだがな。…肝心のライターがない。』
チョコレートを咥えたままニヤリと笑ったエドモンは、そのまま顔を近づけてくる。
エドモン・ダンテス
『なあ、共犯者よ。』
なぞるように唇を撫でられる。
エドモン・ダンテス
『お前の「ライター」で火をつけてはくれないか?』
「ライター」とは、きっと私の唇を指している。
要は、『ポッキーゲームのオチ』を一気にやらせようとしているのである。
A
『ちょ、ちょっとバレンタインイベ周回で相手しなかったからって調子に乗りすぎでは!?』
エドモン・ダンテス
『クハハ!俺という影を得ておきながら、他の英霊を頼ってどうするというのだ!』
A
『寂しかったなら寂しいって言えばいいじゃん!何だって部屋を半壊させるかなぁ!?』
エドモン・ダンテス
『フン、お前が長話をするせいで手に持っていたチョコレートが溶け始めたぞ。』
ズイッと、チョコレートが付いた長い指が突きつけられる。
A
(……な、舐めろってことか…!?)
当の本人は早くしろ、と言わんばかりの眼差しである。
ええい、仕方ないなぁ!!
A
『ん…………ん!?んっふ……んんっ……!!!』
ぱくっと、指の先端を口に入れた瞬間に、急に指をさらに突っ込まれた。
その上口の中を指で掻き回されたのだ。
事案だ!普通に事案だぞ!!
エドモン・ダンテス
『クハハハ!良い声を出すなマスター!バレンタインとはなかなか甘い催しだ!』
A
『私で遊ぶなーッ!!///』
バレンタインリクエスト
岩窟王 【口寂しい心】
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てでん - 今更かもしれませんが……どちゃくそ面白かったです (2020年11月15日 0時) (レス) id: 210a21a08c (このIDを非表示/違反報告)
ラブさん - 孔明リリィとイチャコラ(健全) (2020年4月4日 13時) (レス) id: 794297709b (このIDを非表示/違反報告)
味噌汁 - ちょっとピンクな展開からギャグになるのが堪らなくおもしろいですッ!!!!!! (2019年12月18日 16時) (レス) id: 6a1031d99d (このIDを非表示/違反報告)
クレハ(プロフ) - とても今さら感がありますが…金平糖は南蛮貿易の時に入ってきたお菓子ですよ〜… (2019年6月2日 11時) (レス) id: de682292c0 (このIDを非表示/違反報告)
第一村人 - お疲れ様です!一気読みしたのですがとても素敵なお話で魅入りました!欲を言ってしまえば続編期待してます! (2018年6月24日 1時) (レス) id: 2f2b87b930 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:九曜桜(クヨウザクラ) | 作成日時:2017年12月28日 13時