9回目ー1 ページ2
もうやめた、私をが運命を変えるなんて出来るはずもなかったんだ。
自惚れて皆を救えるヒーローになれると思っていた。でも無理なんだ。
もう念は使わない、これで最後にしよう。……せめて、お姉ちゃんと暮らしていた時のように平穏に暮らしたい。
まずはイルミから逃げるため、あの商人を使う事にする。商人がイルミと繋がっているのは確かだから。
家の引き出しから銃を取り出して服の中に隠しておく。
そして少しすると、両親が帰ってきて死んだ。
その次に商人が来て私を見つけて口角を上げる。
きっとこの商人の狙いは元から私だけ、邪魔な両親を殺すためにゾルディックに依頼したとかそんな所なんだろう。
「……おじさん、私も殺されるの？」
「まさか、君は僕の女神だよ。昔見た時から決めていたんだ、君を手に入れたい。だから君のことを助けてあげる」
それが本心かな。そして商人は携帯を取り出して電話をする。
「今確認しに来たんですが、娘は殺されていました。恐らく親が殺したんでしょう。……ええ、はい。情報は回収して後程お渡ししますので、はい」
そして通話を終了した瞬間、私は銃を取り出して商人の頭を撃ち抜いた。
「……」
人を殺したというのに、何も感じない。そのまま商人は山に連れて行き、獣に所々喰わせてやる。
これで商人が山で獣に喰われたと、後で確認しに来たイルミも思う事だろう。
家に戻って両親を埋めて、私もそこには埋まっているかのように3人の墓を作る。
「ごめんね、父さん、母さん。本当は2人を救わなきゃいけないみたいだけどもう無理なんだ」
そのまま家のお金を全部持ち、食料も持って家を出る。
向かうのは4回目の時にお姉ちゃんと暮らしたあの街。
特に理由は無い。……いや、多分生きているお姉ちゃんに会いたかったんだと思う。
またタクシーで向かって、懐かしい道を辿る。
よくお使いの帰りにここのお肉屋さんの人がコロッケを食べさせてくれたな。
八百屋さんはおまけで野菜をくれたりもした。
あの駄菓子屋のおばちゃんはいつも通る度に飴をくれた。
皆私をアンナと呼んで、優しくしてくれた。
そして、あの小さなレストランに着いた。もう夕方で、今は夕食の時間のための仕込みをしているのだろう。
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薄桃桜(プロフ) - みぃさん» コメントありがとうございます！！やはり作った当初からどうにか4人と絡ませたいと思っていたのですが、こんなに終盤になってしまいました笑。これからも応援よろしくお願い致します。 (2022年11月23日 8時) (
レス) id: d27f44688d (このIDを非表示/違反報告)
みぃ - 更新されてる〜！この作品、めっちゃおもしろいです！特に夢主ちゃんと、主要キャラ四人との絡みがおもしろい！これからの展開が楽しみです！ (2022年11月14日 19時) (レス) @page49 id: c18f4cb640 (このIDを非表示/違反報告)
薄桃桜(プロフ) - あるみくさん» 拙い文章ではありますが、少しでも誰かの心に響いたなら本当に嬉しいことです。細かな所まで見て頂いてくださったことも嬉しい半分気恥しさ半分ですね。今少し忙しく下書きが進んでいませんが、必ず完結させたいと思っているので頑張ります！ (2022年8月14日 12時) (レス) id: d27f44688d (このIDを非表示/違反報告)
あるみく(プロフ) - とても感動しました！特に、パクが主人公と再会したところで、私本当に泣いちゃって笑。主人公の人間らしい感情の変化や、1の時の「復讐は連鎖」という言葉にも心を動かされました！更新頑張ってください！ (2022年8月13日 19時) (レス) @page28 id: 1448334fe6 (このIDを非表示/違反報告)
薄桃桜(プロフ) - 真昼さん» 元々漠然とした思い付きから描き始めたので確かに何度か時系列やループで悩んだ事がありました……でも楽しくここまで書けているのでこれからも引き続き更新頑張りますね！ (2022年8月7日 23時) (レス) id: d27f44688d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：薄桃桜 | 作成日時：2022年7月26日 22時
