23枚 ページ26
「A!先行ってるなー!」
『おー、怪我すんなよー』
チャイムが鳴った途端、クラスを飛び出して行った日向。毎日飛雄と勝負してるんだって。ガキだな。
なんだか朝練の事があるからちょっと足が重い。
うーわーネガティブ駄目だ!!!確かに嫌われてるけど、実質同じ部だし良いじゃん!!見放題だよやったネ!!
『……はぁ…行こ』
更衣室でジャージに着替えていると、潔子さんが入って来た。
「あ、Aちゃん!さっきぶり」
『潔子さんこんにちは!』
制服姿もジャージ姿も可愛いなぁ…
私と潔子さんは一緒に体育館に向かい、それぞれ仕事をする。
潔子さんは一度にカゴを2つ持っていた。不甲斐なし…。
タオルは確かに量はあるけど、1度に運べるからまだ楽だな。
けれど、1度に積み重ねて持ってきたせいか、タオルタワーがぐらっと揺らつき、命の危機を察知。
『え、やば』
「ちょっと、何してんの?馬鹿なの?」
罵倒とともに聞こえてきた声。
思わず瞑った目を開けると、そこには巨人が……
『って、月島君じゃん』
「そうだけど、あんたやっぱり馬鹿だよね。
こんなに積み重ねたら倒れるに決まってる。
何、考える頭持ってくるの忘れちゃった?」
『ニコニコ笑顔でサラッと言うのやめてくれま
す〜?お前マジで嫌い』
「え、ありがとう」
コイツどうしてくれようか???
『まぁ、助けてくれたから礼は言う。クズめ』
「え?ちゃんとありがとうって言わなきゃ駄目で
しょ?」
『こんっの……あーせんきゅーせんきゅー、
ベリベリーせんきゅー』
「頭の悪さが滲み出てるよ?大丈夫?」
『しね』
眼鏡叩き割りたい眼鏡叩き割りたい眼鏡叩き割りたい眼鏡叩き割りたい
「ま、後は頑張りなよ」
『え、は!?ちょっとは運ぶとかないの!?』
そのまま行ってしまったんだが。
え、マジなんなの。
「あーごめん古部さん!ツッキーも悪気がある
わけじゃないんだよ」
『悪気100パーじゃん?…で、山口君だよね?』
この子は確かあの月島君とよく一緒にいた気がする。
「俺手伝うよ、1人じゃ大変でしょ?」
『……えっ嫁に来る?』
「えっ?」
なんでこんないい子があのクズと一緒にいるのか、僕とても不思議です。
29人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆん(プロフ) - めちゃくちゃおもしろかったです🎵続きが気になります! (2022年4月8日 9時) (レス) id: d0dd043faf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:薄桃桜 | 作成日時:2021年1月17日 16時