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64、別行動 ページ14

小学生以来だった遊園地は思いのほか楽しかった。


4人で色々なアトラクションに乗ったり、並んでいる間もみんなで色んな話をした。

たくさん話していっぱい笑って。
ここ数か月こんなに笑ったことがあっただろうかと思うほどに、それは楽しい時間だった。



お腹が空き、ランチにみんなでハンバーガーを食べ。
最後に紙をゴミ箱に捨てながら

「さてと」

拓哉くんが言った。



「んじゃ。そろそろ別行動しますか」

……あ〜、そうなるのか。

もしかしたらそういう流れになったりするのかなって思ってはいたけど…。


「……A?4人一緒の方がいい?」

茜がコソッと私に耳打ちをする。


「ん〜…」

本音を言えば、そうしてくれると有難いけど。
茜と拓哉くんだって二人きりで遊びたいだろうし…。



「ううん、大丈夫。
折角来たんだから二人も楽しんできて」

私の言葉に「そう?」と茜の頬が緩んだ。




「じゃあA、また明日学校でね」


私たちに手を振った二人が、手を繋いで人混みに消えていく。

その姿がすっかり見えなくなるまで見送った後


「……じゃあ。俺らも行きますか?」

涼くんが人懐っこい笑顔を見せて歩き出したから

「…はい」

私も彼の後を追った。





「どれに乗ろっかー」

キョロキョロ周りを見ながら歩く彼の少し後ろを歩いていく。


……涼くんって、スタイルがいいなぁ。

背はどれくらいあるのかな。175以上ありそうだけど…。
頭も小さいな。何頭身あるのかな。

……もてるだろうなぁ。

だってほら、周りを歩く女の子がチラチラ彼を見てる。
そしてその後に移る私への視線が痛い…。

なんで私
こんなカッコいい人と歩いているのかなぁ…。


頭の中で色んなことを考えていたら
前を歩いていた涼くんがピタッと止まった。


「Aちゃん、そんな離れて歩いてたらはぐれちゃうよ」

「あ、ごめんなさい」


小走りで隣に並んだ私に、涼くんが優しく笑う。


……あー、なんか。

本当にいい人だなぁ。

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設定タグ:オリジナル , 恋愛 , 青春   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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ユチコ(プロフ) - Blueheartさん» コメントありがとうございます!嬉しい〜( ;∀;)更新頑張ります〜☆ (2018年7月29日 16時) (レス) id: 05c74de8b4 (このIDを非表示/違反報告)
Blueheart - 更新頑張ってください! (2018年7月26日 18時) (レス) id: d757884bbd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユチコ | 作成日時:2018年7月16日 12時

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