弱く、愛おしく ページ45
「チョンサ、ただいま」
彼女が帰ってきた。
「今からグラタン作るからね。
あ、聞いてなかったけどチョンサも食べるよね？」
喋らない僕に、彼女は明るく話しかけてきた
追い出されるかと思っていたけど
彼女はそんなそぶり見せなかった。
どうして、彼女はこんな僕を置いてくれるんだろうか？
僕が彼女のベッドを独占しても
何も文句を言わずに、下で寝るA
いつもの女の子のパターンなら、一緒に寝ようとしがみついてきてめんどくさいのに
彼女は僕と適度な距離を保っていた
僕は彼女のことを知ろうと思って学校に行っている間に手がかりを探す
ふと、教科書を握ってパラパラとめくってみると
そこには、悪口が大きく書かれたページがたくさんあった
「なんだ、これ……」
そこにある教科書全てのほとんどに、悪質なことがかかれていた
お風呂場に行くと
泥だらけになった体操服が水に浸かっていた
彼女の小学校の時のアルバムを見てみると
彼女はいつも一人ぼっちでそこに写っていた
そんな彼女に、僕は昔の自分を重ね合わせていた
「ただいま、チョンサ」
僕は彼女を元気付けたくて料理をした
決して美味しくはできてないオムライスを
彼女は泣きそうなくらい喜んでくれた
一緒だと思った
きっと、昔の自分と、今の彼女は同じ目をしてる
数週間、彼女と過ごして分かった
彼女は、僕に何も求めない
名前も年齢もどこの誰かということも関係なく
ただ、僕という人間を彼女はここに置いてくれる
決して、強くあり続けなくていい
人を傷つけなくていい
何も壊さなくていい
そんなAが僕の心を埋める居場所になった
ある日、彼女が頬を真っ赤にして帰ってきた
すぐに分かった
学校の奴らにやられたんだ
僕は心配して駆け寄ってみるけれど
「大丈夫、平気だよ」
そう笑った。
大丈夫なわけない
平気なわけないのに
君は弱いから
僕よりも不器用だから、上手く生きられないんだ
弱いくせに笑って強がるんだ
そう思う反面に彼女が愛おしく
僕が守ってあげたいと思った
「チョンサ、寝ようか」
下で寝ようとする彼女をベッドの方に引き寄せて
抱きしめる。
それでも、彼女は僕を抱きしめ返したりなんかしない。
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あむ(プロフ) - こちらとても気になっているのですが1はどこから読めますでしょうか？（ ｉ _ ｉ ） (2018年3月22日 4時) (
レス) id: c84a083db0 (このIDを非表示/違反報告)
RaTe(プロフ) - senaさん» 楽しみにしてます！ミンギュもジスもジョンハンもバットエンドバージョンもどれも見たい（ ; ; ） (2018年3月15日 19時) (レス) id: 8c385fdccf (このIDを非表示/違反報告)
sena - RaTeさん» 一番気に入っていただいてありがとうございます！もうすぐクライマックスなので楽しみに待っていてください^_^ (2018年3月15日 10時) (レス) id: 5515188491 (このIDを非表示/違反報告)
sena - 陽花さん» 夢中になっていただいてありがとうございます^_^がんばります^_^ (2018年3月15日 10時) (レス) id: 5515188491 (このIDを非表示/違反報告)
sena - exo0121さん» 一番好きといっていただいて嬉しいです^_^私もハニと両想いになってほしいと思ってます！！ (2018年3月15日 10時) (レス) id: 5515188491 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sena | 作成日時：2018年3月12日 18時
