13話「彼女の過去」 ページ13
北side
知らんかったわ、そこまでAが親に虐待を受けていた事
普通の家庭で育った俺には全く想像も出来んかった
だけど、家庭環境も悪い中、Aはよく真っ直ぐな性格で清く正しく生きていると思う
その真の強さがバレー部を支えているんじゃないかと
A「子供は親の所有物では無いことを理解していないの
子供は自分と全く別物の人間という理解が足りない
自分が産んだから殺していい理由にならないの」
北「すまんな」
A「いいえ、信介はなんも悪くないわ。ちょっとお喋りが過ぎたわ
私は親に”不幸になれ”とか”ﾀﾋねとか言われてた、だからこそ最高の復讐をするのよ」
北「….」
A「不幸を望むなら、私はこの先の人生。楽しく生きるのよ仲間と一緒にそれが私が母親に送る最高の復讐よ」
Aはこういう人間だ、Aも面白い人間やな
A「信介は気にしなくていいわよ。私はもう吹っ切れているから、私は過去に縛られて絶望してる暇はないのよ、私の中ではそんな人が居たぐらいにしか思ってないもの」
強くて、正しく、美しい
A「稲荷崎高校の皆は、私に良くしてくれるし。信介も私に寄り添ってくれて嬉しいわ。ありがとう」
北「今A間違った事言ってへんよ」
A「自分を産んでくれた親の事悪く言ったから、確かに良くない事だから、信介に叱ってもらって背筋が少し伸びた気がしたわ」ﾆｺｯ
北「素直やな」
A「信介もね、あとその辺に隠れて三名も早く出て来なさいよ。侑、治、角名」
Aが居るはずの無い三人の名前を呼ぶと、渋々と出てくる
侑「Aｻﾞﾝ！俺ら頼ってｸﾞﾀﾞｻﾞｲ…ｳｪｴｴﾝ」
A「ちょっ！離れなさいよ」
侑はAの腕へ抱きつく
治「なんで黙ってたんスカ」
A「聞かれなったから、それに貴方達には大事な試合もあるしそっちに集中してほしいのよ」
侑「俺達にとって、Aさんは大事です。Aさん悲しんでたら試合集中できまへん」
Aは本当に色んな人に愛されている
北「早く寮行かんと、晩飯抜きになるで、ほれ、急ぐで」
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作者名：輝夜 | 作成日時：2022年3月13日 13時
