不運なる男 ページ31
.
日向「うわっこれ前見えな…」
貴「ストップ日向!!」
自分の背の低さを理解していないのか、無理して三組も抱えた日向はその布団のせいで前が見えていない。
ヨロヨロとしながらこちらに近づいてくるので僕も逃げようとしたのだが、運悪く足元にあった枕に躓き一度体制を崩してしまった。
貴「ちょ日向、タイム、うわっ!?」
日向「うおっ!?」
この展開、もうお分かりだろう。
皆様のご想像の通り、僕の足に躓いた日向は見事体勢を大きく崩し、その手から布団の山を離した。
スローモーションに見えることもなく容赦なく降りかかってきたのは布団の山。勿論下に自分の敷布団があったし、降ってきた布団も柔らかいから痛くはない。
しかし三組という大量の布団が一気に降ってきたため、僕はそのまま布団に押し倒され生き埋めにされた。
月島「ブッッッ」
貴「〜〜〜〜っ!!!」
日向「いってて…あれ、俺何に躓いたんだ…?」
影山「おい日向アホ!!天野さん!!」
西谷「Aー!!!!!」
山口「日向多分その山の上から退いた方が…!」
日向「え?…あ、あ、天野さーん!?!」
縁下「ちなみに戦犯お前な。」
もう一度言おう、布団の量は大量である。
比較的小柄な僕はほぼ膝から下しか外に出ていない。
バタバタと自由な足を動かして助けを求めれば、ひとまず布団の重さが少し軽くなった。
澤村「戻った、次二年風呂…って、何やってんだお前ら?」
山口「あ、天野さんが生き埋めになりました…。」
東峰「!?」
田中「おいマジかよ!!Aくーん、おーいAくーん??動けない?動けないねぇ??足くすぐっちゃえ〜はーいこちょこちょ〜!!」
貴「(殺意)」
澤村「おいやめとけ田中どうなっても知らねえぞ…。」
菅原「とりあえず助けるべ。」
こちょこちょにめっぽう弱いと言うわけでもないが、流石に足の裏は多少のくすぐったさは感じる。向こうの声はほとんどはっきりとは聞こえないが田中の声らしきものが近くで聞こえたため、おそらく田中だろう。
全力で足を振り上げたが手応えなし、避けられたか。
その後布団の重さはだんだん軽くなっていき、やがてみんなに救出された。
貴「……。」
田中「じょ、冗談なんだよな〜!えぇ?俺ぇ?こちょこちょなんてしてないっすよぉ〜!!大切な天野が困ってる時に俺がちょっかいなんて出すわけないでしょ信じてっ☆あぶしっ」
西谷「馬鹿だろ龍。」
.
1849人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雨智よゐ(プロフ) - たまごのこのこさん» わ!!確認遅れて申し訳ありません…!!支援絵ですか!!?ありがとうございます!!!(開いた瞬間の大迫力の「好き」に思わず笑ってしまった) (2022年8月13日 12時) (レス) id: 6395fe5fe1 (このIDを非表示/違反報告)
たまごのこのこ(プロフ) - http://uranai.nosv.org/uploader/common/d/e/a/dea2858fab2cad5e4e674356809de6f7.png描いたのですが、これで見れるのか分かりません…大丈夫ですかね (2022年8月12日 23時) (レス) id: 96153f3877 (このIDを非表示/違反報告)
はる - 雨智よゐさん» ホァッハァッッッッウレシイデズッ…了解いたしました‼(ハァト)(ネットリ) (2022年8月12日 0時) (レス) @page49 id: 1f05e382be (このIDを非表示/違反報告)
雨智よゐ(プロフ) - はるさん» はる様の描く天野が大好きですので…強いて言えば、はる様が2枚目に送ってくださったポケットに手を突っ込んでいるあの構図が大好きです!!完成待ってます(ハアト) (2022年8月12日 0時) (レス) id: 6395fe5fe1 (このIDを非表示/違反報告)
はる - 雨智よゐさん» アッ雨智サンッ…雨智さんの天野くんイメ画にしますか!それとも他の読者様の絵でこの人のがいいとかってありますかね!(( ͡° ͜ʖ ͡°)カサカサ (2022年8月12日 0時) (レス) id: 1f05e382be (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:雨智よゐ | 作成日時:2022年6月16日 0時