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「仕留められなかったか……」
スパークはため息をつきながらもの凄いスピードで、デニーたちの方に戻る。赤い炎はまだ体を取り巻いており、気分爽快の気持ちがふつふつと沸き上がる。
「この能力、すごくねえか。俺、気に入ったわ。どうして母さんがダメと言ったのかは知らないけど、すごく楽しい気分だ。でも剣を納める
デニーはその言葉を無視して立ち上がり、川へと入っていく。きらりと光るメガネに血が飛び散るけれど、気にしていないようだ。
とそこへ黄色い装飾が施された赤い鞘を持っているヴァルサが現れて、スパークに無言で渡す。彼はその鞘に剣を自ら納めると、炎は消え元の少年の姿に戻る。顔も元通りだ。
「そ……そっちの方が……スパ君らしくて……その、えっと……す、好きよ」
ヴァルサは頬を赤らめて、照れ隠しする。彼女はスパークが好きらしいが、彼は気づいていないようだ。
スパークは近くにある父の剣の持ち手に巻いてある水色の包帯を手にして、自分の頭に巻きつけた。この事件を一生忘れないために。
今日は新月で月の光もないから、真っ暗な道を2人で歩こうとした。
するとデニーがとあることを尋ねてくる。赤い川の中で何かを握りしめながら。
「本当にあの黒服が犯人なのでしょうか? 僕はそう思わないのですが」
「あいつが犯人に決まってる」
「そう……ですよね。じゃあ、そういうことにしておきましょうか。この意見は忘れてください」
デニーは右手でつかんでいる「何か」を川の中へ戻し、乾いている左手で「茶色い紙」を懐に入れる。その際キィィというこすれた音が聞こえたが、スパークもヴァルサも気にしなかった。なぜなら引っ越してきた時から、デニーは不思議すぎる少年なのだから。
彼は川から上がり赤く染まった足で歩くと、何も言わずにその場を去っていった。そしてそれから彼が出てくるのを見たことは一度もない。スパークやヴァルサさえも。
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まりもさんだぞっ(`・ω・´)まり - いえいえ、これからも更新頑張って下さいねー (2018年5月24日 17時) (レス) id: ec47b1a578 (このIDを非表示/違反報告)
心の雨と虹の空@写真は載せられない(プロフ) - まりもさんだぞっ(`・ω・´)まりさん» なるほど……。その手がありましたか! 例も書いてくださりありがとうございます! (2018年5月24日 17時) (レス) id: 437d7e5db9 (このIDを非表示/違反報告)
心の雨と虹の空@写真は載せられない(プロフ) - まりもさんだぞっ(`・ω・´)まりさん» 的確なアドバイスありがとうございます! キャラのセリフを感情的に書く……ですか……。一番苦手にしていることですが、ちょっとずつ改変していきたいと思います。更新頑張りたいと思いました! (2018年5月24日 17時) (レス) id: 437d7e5db9 (このIDを非表示/違反報告)
まりもさんだぞっ(`・ω・´)まり - 例えば、キャラのセリフの前に舌打ちを入れて見るなど...(例)「チッ、だからああだと言っておったではないか!」露骨に舌打ちを決め、怒りを表す○○。...みたいな感じですかねー (2018年5月24日 17時) (レス) id: ec47b1a578 (このIDを非表示/違反報告)
まりもさんだぞっ(`・ω・´)まり - ちょっと遅くなりましたが、読ませて頂きました!内容 10点満点! 文 9点 惜しいぃー! 私が思うには、キャラのセリフをもうちょっと、感情的に、細い表現を入れるなどしてみたらどうですかね? (2018年5月24日 17時) (レス) id: ec47b1a578 (このIDを非表示/違反報告)
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