貴方のために出来ること〜もう一つの未来へ〜 part.7【名探偵コナン】

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「猫さんは……」


口を開いたかと思えば私の名前が出た。え？私のことなの？えー……今度は何だよ……。またバーボンがはしゃいでるなんて言われたら、あいつの顔面ぶん殴ってやるからな。


『なに？』


「猫さんは……赤井さんが好き、だよね……？」


『うん？……うん。そうね。好きだよ。何を今さら言ってるの。まさか……少年、気付いてなかったの？それはどうよ……(ｼﾞﾄ』


自分で言うのは何だけど、体全体・行動全てから秀一好きー！って出てたと思うんだけど。これで分かんなかったら鈍いを通り越して、そんなんで探偵出来るのか？と心配になるレベルだよ。


「……明美さんが戻ってきたらどうするの……？」


聞きづらそうに眉を下げている探偵君を見て、言いたいことがやっとわかった。彼と目線が合うように屈んで、僅かに首を傾げながら問う。


『……僕、そんなに分かりやすかった？それは隠してたつもりなんだけど』


「……赤井さんを相手にしてる時だけなら、わかんなかったかもしれないけど……。安室さんに、アスティだった頃のこと聞いたから……」


『あいつお喋りだな……(ｼﾞﾄ』


「ハハ……。それでどうするの？」


『どうもしないよ。秀一が僕を側に置いてくれる限りは変わらない』


少しだけ寂しげな表情へと変わった探偵君。そんな彼に


『でもね。異様に構って欲しくなるときあるから、その時は目一杯遊んでね。草臥れて寝ちゃうくらいに』


「えー……猫さん、草臥れることあるの？」


『小さいときは割とある』


「じゃあ小さい状態で来てよ」


『おけおけ。その時はそーする』


立ち上がって『ほら行こ』って手を差し出せば、握り返してくれた探偵君。残った毛利事務所への道のりは、他愛ない話をしながら歩いた＿＿＿＿。


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