【青葉城西】セイジョウ＋カレシ【短編集】

国見英*君だけが ページ6

世界中どこ探したって


君ほど大切な人はいなかった。


いるはずないんだ。


ねぇ、A


｢聞こえてる...？｣


倒れてるのは誰だ？


｢おいッ！Aしっかりしろ！！｣
｢監督呼べ！！！｣
｢救急車は！？｣


何で皆騒いでるんですか。


Aはまた｢冗談だよ｣って笑って起きますよ？


きっと今だって


笑いを堪えてるはずなんだ。


なのに


なのに


｢なんで震えてないんだよ...A...｣


｢国見！お前何してんだ早く監督かコーチ呼ばないとッ！！｣


金田一が揺さぶる。


｢...馬鹿だなぁ金田一。Aのことだぜ？ドッキリに決まってる、だろ..？こんなの...｣


｢ッ！...国見！！しっかりしろって！！｣


｢国見ちゃんッ！！｣


及川さんも俺を呼んでる。


ああ、そっか。


皆大事だったもんな。


Aのこと。


皆


大事に、大切にして


なのに


｢そう簡単に...Aが...消えるわけないだろ...ッ｣


どうして


｢A...A..｣


死ぬわけでもないのに


｢待てよ...｣


涙が


｢置いてかないで....｣









止まらないんだ。





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国見ちゃんと及川さんの話が多いのは単に作者が好きだからです(余談ですが、この小説は音駒でするつもりでした)

及川徹or国見英or花巻貴大*SpecialThanks→←松川一静*無表情

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