婚約者が浮気したけど面白そうなので見守ります【五条悟】

浮気が22回 ページ32

.


硝子side



五条とAの婚約が破棄されて一ヶ月
名家同士の婚約の破綻ということもあってかその話は瞬く間に呪術師の間に広がった


2人を心配する者もいればこれを機に五条やAに取り入ろうとする者や真相を確かめようと本人に聴く者など様々だった



そんな中、当の本人達は至って普通だった
五条は相変わらず任務をこなしながら教師を続け、Aも京都校に戻り今まで通りの生活を送っている
婚約破棄の話なんて無かったかのように




＿＿＿＿＿＿＿＿




Aside



『硝っ子さーん！飲み行くよー！』



硝「急にどうした」



『いや、急にも何も昨日約束したよね？？』



硝「そうだったか？」



『その歳で物忘れ？老けた？やっぱりかー』



硝「少し待っとけ」



『いくらでも待ちますので吸殻を近づけないでくださいお願いします！！』



婚約破棄の話しが広がってはや一ヶ月半
ようやく一息つける程度には任務が片付いたので久々に硝子を飲みに誘った



硝「それじゃあ行こうか」



＿＿＿＿＿＿＿



硝「珍しいな。Aが個室の居酒屋を選ぶなんて」



『うん、まぁ、硝子に話したいことがあったから』



硝「そうか」



しばらく沈黙が続く
今日私が硝子に話したいことは他でもない五条との婚約破棄の事だ



『硝子は私と五条の婚約破棄の話知ってる？』



硝「知ってるよ」



硝子や歌姫先輩は色々話を聞いてもらっていたのできちんと報告ををするべきだったのに呪霊がわんさか湧いてきたので話すタイミングを掴めないままここまで来てしまった



『あんな話を流した手前大変申し訳にくいのですがあの話には続きがありまして…まとめると一回婚約を破棄してお付き合いの期間を設けることにしたんです………話すのが遅くなってすみませんでした』



硝「は？」



『本当にｽﾐﾏｾﾝ』


＿＿＿＿＿＿＿＿



回想



五「婚約、やめよっか」




雨の中やけに五条の声が耳に響いた
それだけ衝撃的だったのだろう、上手く脳が処理できていないのか他人事のように思えた



『うん、、わかった』



言葉を噛み砕いて飲み込んでようやく出た言葉がそれだった
子供の頃、玩具を壊してしまった時のような欠落感と人から羨ましがられる物を無くしてしまった時のちょっとした喪失感



(心に穴が空いた気がする)




文字数制限…

浮気の終わり→←浮気が21回

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す