浮気が20回 ページ30
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Aside
車に乗って五条に電話をかける
かけている途中にもう帰ったんじゃないか、普通ならこんな雨じゃ帰るだろって冷静な自分は言う
本当に噂で聞くような奴なら私もここまで焦ったりしてない
だけど少なくとも私との約束は五条は一度も破らなかった
だから私もそれに応えたいと思った
______
道路の混み合いもあり約束の時間を3時間も過ぎていた
私が東京に着いたのは23時
補助監督に車で待ってもらい私は不明瞭な視界の中、傘をさして五条の分の傘を持って走った
『五条!!』
雨足は弱まることはなく傘にからだを打ちつけていく
任務で疲れてるし柄にもなく大声を出したから喉が痛いし疲労感がすごい
高専前の大きな門の傍にぼんやりと人影が見えた
近づいて行くとそれはただ空を眺めていることに気がついた
雨が彼に当たる前に弾かれているのを見て少なからず安堵した
五「……A?」
まるで諦めているかのようで鳩が豆鉄砲くらったかのような顔をしていたので少しイラッとした
(叫んだのに聞こえてなかったんかいっ!)
でもまぁ、この雨で声が響きにくかったというのも原因だから許してやろうと思ったのに五条は続けて言った
五「もう来ないかと思った……」
雨の音にかき消されるかもしれない小さい声からは驚きと戸惑いが汲み取れた
『流石にそんなことはしないわよ』
五「このままずっとここに一人なのかなって……… Aにとって僕は所詮形式だけの婚約者だから『はぁ?ふざけんな!』っ…」
『五条が私のことをどんな人間と思ってるのかは知らないけど私は約束は破らないし五条を一人置いて帰るつもりもそんな考えもなかったわ!』
1度怒りが沸点に達すると言いたいこと全部言い切るまで止まらないのは私の悪い癖だった
『だいたい、五条も硝子も同じ仲間で大切。好きとかそんな感情は無いけどもし怪我したらって考えると心配だし任務が一緒の時は心強いし話してたら楽しい。』
声量がバグっているけど気にしない
今はただ目の前にいるバカに言いたいことが沢山あった
『浮気を見逃してたのは見てて楽しいから、たけどそれは五条が大切じゃないからとかそういうんじゃない』
言い切って少し自分を落ち着かせる
私の言いたいことは全部言ったから少し清々した
今度は俯いた五条がポツリと呟いた
五「やっぱり僕は君が好きだよ」
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あの - 見守るタイプでしたか...私は沈めるタイプ((( 無理はせず更新頑張ってください!応援しております! (2021年11月27日 16時) (レス) id: 347eae7089 (このIDを非表示/違反報告)
artor26(プロフ) - ヒロインさんあまりにも怖すぎます…… (2021年10月9日 20時) (レス) @page12 id: 1c282bb7c5 (このIDを非表示/違反報告)
青竹 - 更新頑張って下さいね!!いつでも応援していますよ!! (2021年9月5日 21時) (レス) id: 9624a8dcc1 (このIDを非表示/違反報告)
イナアレオリ - えっ!主人公ちゃんって意外とお酒弱いんですね。可愛いです\(//∇//)\最新話更新頑張ってください (2021年8月30日 12時) (レス) id: 924b9e0c9f (このIDを非表示/違反報告)
riri(プロフ) - マロンちゃんだレ)さん» 返信が遅くなってすみません<(_ _)>コメントありがとうございます!好きって言って貰えて嬉しいです!! (2021年8月15日 18時) (レス) id: 64da3cbeaf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:riri | 作成日時:2021年4月12日 21時