婚約者が浮気したけど面白そうなので見守ります【五条悟】

番外編【釘崎野薔薇】 ページ17

.



任務が早く終わった今日
仕事用のスマホに伊地知からメッセージが入っていた



内容を要約すると
任務に送り出した生徒が一向にビルから帰って来なくて五条に連絡しても電話すら出ないらしい



正直人の生死にあまり興味はない
けれど私は教師だ
生徒は助けなければならない
私は急いで現場に向かった



＿＿＿＿＿＿



『ここか…』



いかにも居ますっ！て感じの廃ビル
こんなにアピられたら更に入りたくねー



中に入る前に伊地知に挨拶をする
産まれたての子鹿みたいな足と血の気が引きすぎている顔から「ぉつかれさま、です…」と返ってきた
来る途中に買ったエクレアを伊地知に渡してビルに入った



(二級って言ってたから呪具でいっかー)



さっきの任務で呪力はカラカラだから私は刀型の呪具を構えた
しばらく歩くと奥の方から釘を打つ音が聞こえた



(あそこにいるのって……)



確か、釘崎野薔薇さん
虎杖悠仁君と同時期に入学してきた子
直接話す機会も無く3週間が過ぎていた



どうやら今回の呪霊とは相性が悪そうだ




(なんかあの呪霊腹立つ……)



余裕そうな笑い方、白い髪、青い目とヒラヒラとした躱し方
呪霊の後ろに回り込んで剣を振り下ろす
振り下ろした瞬間クソ呪霊と瓜二つの野郎の名前を叫んだ



『クソ五条ー！！！』



頭から真っ二つに切れた呪霊が祓えたことを確認して釘崎さんの方に振り返る



『大丈b 釘「かっこいい！！」おぉ！？』



意外な言葉が聞こえて驚く
驚かせた本人である釘崎さんはキラキラした目で私を見つめてきた
近い…



釘「名前なんていうんですか！？私は釘崎野薔薇っていいます！！」



『会ったことは無いけど名前は知ってるよ。私は高専で教師をしてる小鳥遊Aっていいます』



釘「Aさんって呼んでいいですか！私は野薔薇って呼んでください！」



『いいよ。とりあえず怪我が酷いから医務室ね』



ビルから出て高専に着くまでも野薔薇は喋り続けた
マシンガントークにもなれて話すのが楽しくなった頃



釘「なんであのろくでなしの名前呼んだんですか？」



『あー、それの話は少し長くなるよ…』



私がここに来た理由と五条のしたことを話した



釘「あのクソ教師ぃぃ！！」



今回は流石に私もキレた
私達は白髪の愚痴で意気投合し回復したらヘッドロックと激辛(全部ハズレ)ロシアンルーレットをする事を約束し高専へ戻った



＿＿＿＿＿＿＿


るい 様


リクエストありがとうございました！

浮気が11回(訂正あり)→←番外編【板挟み】

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す